約束_65 ページ13
「「「いただきますっ！！！」」」
猫又先生の挨拶で、合宿最後のメインイベント
お肉争奪戦が火蓋を切った
ウチは、リエーフ、犬岡を始め
お肉大好きっ子の夜久がもう大興奮だった
こういう試合の交流はなかなか無いから
わたしとしては、食べることも勿論だけど
皆にはいっぱい仲良くなってほしいなぁ、と思う
それはきっと、強くなることに繋がるから
でもまぁ、わたしもお腹は空いている訳でして……
お肉を取ろうとすると、後ろからなんかオーラを感じた
「……夕？何してんの？」
「Aさん！龍と虎と一緒に、Aさんと潔子さんをお守りしています！」
「何言ってんの？」
言っている意味がわからないまま
夕と田中君は、澤村に連れていかれた
「オラー野菜も食えよー。研磨もだコラー」
「米を食えよ！」
「肉だろ！！肉を食え！！」
そんな澤村に、クロと木兎を含めた主将ズは
嫌がる少食組を面白がってダル絡みしている
親戚のオッサンか
「ハゥァッ！ワタシオイシクナイデス！！」
うわぁぁ！仁花ちゃんはなんでそんな巨人の群れに！！
絵面が！絵面がやばいって！！
「おうおう食ってるかー？」
「夜久……ツッコミでお腹いっぱいだよ」
「ちゃんと食べないと倒れるぞ」
「すでに疲れて倒れそうだよ、海」
2人に苦笑いで返しながら周りを見渡す
遠くに、第3体育館の自主練組と話すクロが見えた
青い空が、憎らしくて、眩しい
わたし達の、最後の内の1つが、もうすぐ終わる
わたし達はもう、来年この合宿には来ないのだ
「楽しかったなぁ……」
一日中部活してるのも
遅くまで練習に付き合うのも
他校のマネージャー達と女子会するのも
本当に、楽しかった
「ばーか。それは全部終わった時に言うやつだぞ！」
「春高予選まであと少し、気合い入れないとな」
「わかってるよ」
わたし達は、絶対勝ち残って、全国へ行くのだ
「大丈夫。わたしの仲間は皆頼もしいからね！」
これだけは、自信を持って言えること
「「おう！」」
クロも、海も、夜久も、後輩の皆も
強くて頼もしくてカッコイイ、自慢の仲間達だ
「Aー！ちょっと来ーい！」
そんな話をしていると、遠くのクロに呼ばれた
「あれ、クロだ。はーい！……じゃ、行ってくるね」
「おー」
その場を離れたわたしは知らない
「あれ、気づくかな？」
「しばらくは無理だろ。相手アイツだし」
2人の意味不明な会話のことを
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作者名：ama | 作成日時：2024年3月20日 1時
