約束_53 ページ1
食事とお風呂を済ませ
女マネの皆と寝泊まりする教室に戻ると
他の皆はすでにお布団を敷いて女子会を繰り広げていた
ちなみにこの合宿中は森然高校の近くにある銭湯を利用する為、1週間、広いお風呂でゆったりできる
あ、1人では行ってないからね、音駒の皆で行ったからね
「あり、わたしが最後な感じ?仲間にい〜れ〜て」
「遅いよA〜。今ね、恋バナ中なんだよ〜」
「雪ちゃん、ホント恋バナ好きだよね」
「新入りさん達の話は聞いとかないと〜」
新入り、というのは烏野の2人のことだろう
梟谷のマネージャーの1人、白福雪絵こと雪ちゃんは
合宿中に必ず1回は恋バナしたがる可愛い女の子なのだ
しかし、当の2人の様子を見るに、期待に応えられるような話は無かったようだ
「っていうかさ、谷っちゃんこの時期に入部って凄いよね」
その様子を見て話題を変えたのは
同じく梟谷の雀田かおりこと、かおりんである
「うん。入ってくれて本当に良かった」
「そんな!滅相もないです!!」
「いいなぁ、ウチも勧誘頑張ってるんだけどなかなか入ってくれなくてさ〜」
「そうなの?音駒ってモテそうな人多いから人気そうなのに」
「ん〜、体験には来てくれる子も何人かいるんだけどさ、みーんな断っちゃうの」
確かにウチの連中は
性格はともかく、顔だけなら人気は結構ある
特に3年の皆は学校の各所においてモテモテと言える
バレンタインとか、アイツらの周り荒れるからね
その人気を利用して、後輩の子を誘うこともあるが
どうにも上手くいかなくて、一時期は落ち込んだものだ
「それ、音駒のセコム達のせいなんじゃない?」
「確かに、その可能性は高そうね」
そう言うのは、生川の宮ノ下絵里ちゃんと
森然の大滝真子ちゃんである
「「セコム?」」
「あ、そっか!2人は知らないのか」
「A〜話してあげなよ、”先輩の彼女に殴り込み事件”」
「なにそれ気になる」
雪ちゃん、なにその物騒なネーミング
そんで、潔ちゃんなんでそんなに食いつくの
「そんな大層な話じゃ……」
「私達、友達って言った」
「ぐっ……!わかった!わかったからそんな目で見つめないで!!心臓に悪い!!」
美人が不満そうな顔で瞳をウルウルさせると
わたしの心臓を止めそうになるという事が発覚した
「本当に、そんな大層な話じゃないんだけど……」
そう前置きして、あの日の事を話し始めた
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作者名:ama | 作成日時:2024年3月20日 1時