昔馴染みとの約束_2 (ページ8)

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約束_37 ページ8

練習試合に備えて
皆のドリンクを準備しに行くと、先客がいた

「あ、ど、どうも。お隣、いいです、か？」

「あ、すみません。ちょっと詰めますね」

「いやいやいやいや！気にしないで下さい」

そういえば山本が
烏野にもマネージャーがいたって言ってたっけ

『Aさんに負けず劣らずめっちゃ美人でした！！』

なんて言ってたけど

いやいやあまりにも失礼

この人めちゃくちゃ美人さんじゃんか

わたしと一緒に括らないでくれ
ちょっと悲しくなるから

「…………あの、」

「ひゃいっ！」

なんて山本に文句を言っていると
美女マネージャーさんから声をかけられた

緊張して変な声でた……

人見知り、ちょっとはマシになったと思ってたのに

「音駒のマネージャーさん、ですよね？私、烏野のマネージャーやってます。3年の清水潔子です」

なんてこった

名前も声も美しすぎるじゃん
しかも3年生……ほんとに同い年？？

って、そうじゃない！わたしも自己紹介！

「音駒のマネージャーの、天雲Aっていいます。3年です。よ、よろしくお願いします」

「よろしくお願いします。……同い年なんですね」

「あ、はい」

「良かったら、仲良くしてくれると、嬉しい、です」

「へっ」

予想もしてない申し出にちょっと驚いた

さっきまで気づかなかったけど
よく見てみると手が少し震えてる

わかる

知らない人と話すの、緊張するよね

男バレのマネージャーやってると
周りが男子ばっかりで困ることたまにあるよね

わたしの場合は
ウチのモテちゃう人達のせいで女子から妬まれたりとか

他校の女マネいたら、仲間だ、って思うよね

仲良くしてくれないかなって考えるよね

全部、わかる

こんな綺麗な人でも同じなんだって
失礼かもだけど、少し嬉しい

「わ、わたしなんかで良ければ！是非！！」

だから、少しだけ
わたしも勇気を出してみる

大丈夫

梟谷学園グループのみんなとだって仲良くなれた

必要なのは、ちょっとの勇気だって、知ってる

「……嬉しい。ありがとう」

「わたしも、嬉しい。恥ずかしい話、友達少なくて……」

「……そっか。あの、Aって呼んでもいい？」

「えぇ！？も、勿論！！わたしは……呼び捨ては難易度高めかも……。ご、ごめんね？……き、潔ちゃん」

「！……ううん、嬉しい」

何この笑顔、ほんとに同じ人間？

女神なんじゃないの

あとでクロに自慢しよ