昔馴染みとの約束_2

約束_47 ページ18

初日に続き2日目も順調に試合を重ね
そろそろ解散の時間となった



「じゃあ、次は再来週だね」


「うん！またね！」



烏野高校はここからの移動距離が1番長い為
最初にここを出発する

潔ちゃんと別れの挨拶をする傍らで
暗い顔をする仁花ちゃんが少し気になった


理由は多分、あのコンビのことだろう


今日1日を通して、客観的に見ても
烏野は雰囲気が少しピリついていた


特にあの2人、翔陽君と影山君


仁花ちゃんは多分、その2人を気にしているのだろう



「仁花ちゃんも、またね」


「……え、あ！はい！」


「……仁花ちゃん。大丈夫だよって簡単には言えないけどさ、信じてあげてね？」


「！！」


「すれ違いも喧嘩も、噛み合わないことがあるのは、人間として当然だからさ」



わたしはクロ達と喧嘩とかあまりしないけど
クロと夜久に関しては言い合いなんてしょっちゅうだ



「根っこが一緒なら、なんとかなるよ」



同じ想いを持っているなら、大丈夫
そう信じて、ずっと一緒にやってきたから

2人も大丈夫だと思う



「……はい！ありがとうございます！！」


「次は1週間あるからさ、夜とか皆で女子トークしようね！」


「女マネあるある、話したいかも」


「雪ちゃん、恋バナ大好きだからめっちゃ聞かれるかも」


「お、大人女子……！！」



そんな会話を最後に、烏野は宮城に帰って行った



「やけに気にかけてるんだな、あの超人コンビ」


「……盗み聞きは犯罪だよ、クロ」


「たまたま聞こえただけだっつーの」



まぁ確かに、気にかけていないと言えば嘘になるけど



「……あの2人、バレーボールが大好きなんだよ」


「うん？」


「すれ違うのは、お互いが必死だからだよ」



そうじゃなきゃ、ぶつかることなんて無い
知らないフリをしてればいいんだから



「……前に言ってた”眩しい”ってヤツ？」


「ははっ。……羨ましいくらいにね」


「他のチームに浮気は許しませんよ〜」


「する気はないけど。わたし、一途だし。そもそも、そんな暇無いから」



だって、音駒にもそんな奴らがウヨウヨしてる


時にはチームメイトと、時には他のチームと


悩んだり、ぶつかったり、高めあったり


忙しなくて目が離せない



「見てるの、辛い時もあるけど、ずっと見てたいとも思う。嘘じゃないよ？」



辛くなっても、支えてくれる仲間がいるからね

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