約束_44 ページ15
黒尾side
「……ってことで、例年通り、梟谷学園グループでの合宿が来月に予定されてます。それと、今年は烏野も来るみたいだから、いつも以上に気合い入れていきましょう」
昼休み、先のメールで部室に集められた俺達は
メールの送り主であるAからその要件を聞く
毎年恒例、梟谷学園グループの夏休み合宿
梟谷学園、森然高校、生川高校、そして俺達音駒高校からなるグループに、今年は烏野が加わるらしい
「え、翔陽達、来るの?」
「今度も負けねぇえ!!」
「音駒のエースである俺の実力を見せる時ッスね」
顔色や言動から各々、やる気具合が見て取れる
それにしても……
「やっぱり、烏野とやるってなると研磨のやる気が違うね」
「だな。あのチビちゃんのおかげか?」
「別に。そんなんじゃない」
ったく、可愛げがねぇ幼馴染だな
「で、なんだけど」
「ん?」
まだ話が終わってない様子のAを見てみると
「……げっ」
恐いくらいにめっちゃ笑顔だった
こういう時のコイツは、多分ウチで1番恐ろしい奴になる
「春高前の最初で最後の長期合宿、しかも今回はいつもメンツに加えて烏野も来る。滅多にない機会、そんな貴重な機会を前に……」
あー……なんとなく、予想ついた
「期末テストで赤点とって補習受けそうになってる奴なんて、いないよね?」
「「…………」」
「ね?ウチのエース山本君?」
「ヒッ……ウス、……モチロンッス」
「声が小さいなぁ?そう思うでしょ?犬岡〜」
「じ、自分はチョット不安な教科があるッス……!」
「うんうん、素直でよろしい。で、自称エースのリエーフはどう?」
「俺、テストの点数は取れなくても、バレーの点を獲ることはできますよ!」
「………………ピキリ」
うわ、コイツやべぇな
空気を読めよ、他の連中を巻き込むな(主に俺を)
Aの顔見てみろよ、爆発する5秒前だぞ
「…………言っとくけど、補習になったら土日やら夏休みやら使われるから合宿行けないからね」
「え!?そうなんスか!?」
「当たり前でしょーが!!わかったなら必死こいて勉強しろ!!アンタももう試合出てるんだから、行けないなんてふざけた真似は許さないからね!!」
「お、落ち着けA、お口悪いぞ」
「3年に関しては、赤点じゃなくても点数次第じゃ呼び出されるからね……」
「…………ハイ」
ほら見ろ、巻き込まれたじゃねぇか
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ピンス(プロフ) - とても面白いです!!続き楽しみにしてます! (3月10日 23時) (レス) @page6 id: a7fb103bed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ama | 作成日時:2024年3月8日 17時