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約束_40 ページ11

烏野の皆と別れ、仙台駅に到着した



「みんな、集合。この合宿中に絶対無くす奴が現れるだろうと予想して預かっていた、帰りの新幹線のチケットを渡します。改札通したら自分でちゃんと持ってて下さい。くれぐれも前の座席のポケットに入れないように。OK?」


「「あス!」」


「ん。駅だから静かにね」



そう注意喚起して、皆にチケットを渡していく
ちなみに座席はテキトーだ

まぁでも、席順に並べてるし、取りに来る時に学年まとまって来るから、必然的に学年ごとの席の並びになるだろう

そうして渡していくうちに、気づけば手元には2枚だけ

わたしの分と……



「お、最後か」


「ん。席の並び的に、クロはわたしの隣ね」


「はいよ」




最後まで取りに来なかったクロにチケットを渡して

わたし達は改札を通って新幹線に乗り込んだ




「わたし窓際がいい」


「どーぞどーぞ、お嬢様」


「……やっぱりいい」


「ハッハッハッ!冗談。俺、窓際だとちょい窮屈だから、通路側でもいい?」


「…………どーぞ、お坊ちゃま」




……クロってほんと、そういうとこだと思う

さも自分の要望だと思わせる風の気遣いの仕方
色んな女の子に言ってんじゃないの、まじで

ほんっとに、そういうとこ!

仕方ないから顔を立たせてあげる
だから、お互い様ね




「いやぁ〜最後の最後で疲れたなぁ」


「3試合、しかもほぼ互角の勝負だったもんね。セット取られてたらもっとしんどかったんじゃない?」


「それな?てか、お前も疲れただろ?お疲れさん」


「試合してる皆程じゃないよ。いい試合が見れて元気出たまである」



見た感じ、烏野はまだまだ出来たばかりって感じだった

あれがもっと、チームとしてレベルが上がれば
きっと、今日よりもいい試合が観れると思う



「……楽しみだねぇ」


「他のチームに思いを馳せるのもいいけど、まずIH予選な」


「わかってる。勝って、全国行くんだから」


「おう」



これまで、全国に行けたことは無い
わたし達3年にとって、今年が最後



「ま、今は遠征頑張った自分達を労わろうぜ」


「そうだね。皆も爆睡してるみたいだし……ふぁあ」


「おや?お眠?鉄朗くんの肩、貸しましょうか?」


「……ん」


「あら、素直ネ」


「クロの、安心、する、か、ら……」



遠のく意識の最後で、頭に大きな手の存在を感じた



「それ、俺だけにしとけよ?……おやすみ」






これにてGW遠征、全日程終了

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ピンス(プロフ) - とても面白いです!!続き楽しみにしてます! (3月10日 23時) (レス) @page6 id: a7fb103bed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ama | 作成日時:2024年3月8日 17時

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