約束_3 ページ5
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
『ねぇ、それ、”せっと”ってやつ?』
『ちげーよ。これは……』
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「これな、寝癖なんですわ」
廊下から聞こえたその言葉に、思わず振り返ってしまって
それが、いけなかった
「うおっ、お〜びっくりした」
勢いよく振り返ったがために声の主達と目が合ってしまって
「あれ?天雲さんじゃん!」
そして運が悪いことに
さっき笑っていた男子生徒はどうやらわたしを知っていて
「天雲?どっかで聞いたこと……って」
隣にいる男は、その寝癖は、今朝夢に出てきたまんまで
夢に見たよりも、背丈が随分と大きくなっていて
「え、……A、か?」
残念ながらわたしのことを覚えている様子の
「………クロ」
昔馴染みだった
「え、覚えてる!?うお〜久しぶりだな!」
「え、なになに黒尾、天雲さんと知り合いなん?」
「昔住んでたとこが近くてさぁ〜、よく遊んでたんだよ」
「ほぉ〜。ってことは、感動の再会か!?」
「大袈裟だなw……でもまぁ、そんなとこだな」
目の前の会話を、冷静に聞けない
色んな思考が頭をよぎる
「ちょっとコイツと話してってもいいか?」
「勿論だよ!ごゆっくりな〜」
「お〜」
今すぐ、走って逃げ出したい気分だ
337人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ama | 作成日時:2024年2月21日 12時