世界で1つ、貴方だけが欲しい (ページ18)

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episode.16 ページ18

「……なんだって？」

「”初めて”は、シャルってきめてるもん」

あんたなんかに、絶対あげない

「この状況でよくそんなことを……」

『A！アンテナ！』

携帯からシャルの声が聞こえた時には
”それ”はもうわたしの首元にあった

「”信頼関係(コンビネーション)”」

そう呟いて自分の首にシャルのアンテナを刺す

『半自動操作 ON』

「なっ！……………ぐはっ」

機械の音声と共に、わたしの体が自動的に動き出す

肉体だけで相手をボッコボコにしていく

半自動操作で操作できるのはわたしの体のみ
オーラの操作はシャルにしてもらなくちゃダメなんだけど

「……あんた相手に、念とかいらないよね」

気づいた時には
あの変態親父は血だらけの骸になってた

「あ〜……しんどっ」

使うつもりはなかったんだけどなぁ
シャルがいない時にこれ使っても協力プレイ感ゼロだし
酔ってるから余計疲れる

「やっほー。無事？」

「ぶじにみえるの？」

「ぜんっぜん。呂律回ってないし、服は派手に破られてるし」

「…やらかしちゃった」

呆れられてしまったかもしれない
こんな簡単なことも1人で出来ないのかって

蜘蛛のメンバーとしてどうなんだって

「酔うと落ち込む癖、治しなよ」

「そもそも酔うことないもん、飲まないし」

「今めっちゃ酔ってんじゃんw」