学園の不良グループ”蜘蛛” (ページ16)

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ちなみにわたし、濡れるのキライページ16

3階の教室の窓から勢いよく飛び降り
目的の場所を捉える

屋根付きプール

この学園では年中プールに入れる
水はちゃんと綺麗な筈だ

んで、屋根は開閉式で、いま開いているのは確認済みだ
いやもうこの学園ハイテク過ぎ！

両手を広げて抵抗を上げ、少しでもスピードを落とす
この高さから普通に落ちれば怪我じゃ済まない

ちなみにスカートの下はショーパンで対策済みですっ

さっきの感じだと、フェイタンにはすぐ勘づかれただろうけど、落ちるスピードを考えれば追いつかれる可能性は……

「お前、やぱり馬鹿ね」

「って、えぇ！？」

気づけばフェイタンに追いつかれてしっかり腰を掴まれてた

「わたしの方がだいぶ早く飛び降りたよね！？なんでそんなすぐ追いついてるの！？」

「勢い落として飛ぶ、逃げることやめたと同じね。忘れたか？私さき、地面蹴て飛んだよ」

「あぁぁそうだった！っていうかバランス崩れた！プールに落ちるつもりで飛んだのに！！場所ズレた！！」

このままじゃプールサイドに突撃だよ！
この高さじゃ着地したと同時に骨がポキッだよ！！

なんでそんな余裕そうに電話かけてんの！？
ん、電話？

ﾌﾟﾙﾙﾙ……ﾋﾟｯ

「シャル」

『はいはーい。もうやってるよー』

「へっ？」

ｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞ

フェイタンの電話が繋がった時には
プールの屋根が閉まり始めていた

「この高さ、着水するにはプールの深さ足りないね。水の硬さもコンクリ並。よかたな。お前、命拾いしたよ」

閉まり始めた屋根に着地しながらフェイタンの言葉を聞く

いや、聞いてはいたがそれどころじゃない

「初めて捕まった……」

そう、初めて
今まで誰とやったって、みんな途中で諦めてた
これまでの最高記録は15分だったのだ

「私から逃げ切れる思たか？あまいね。……まぁ、お前スピードだけはなかなかね。私には劣るが、フィンやシャルには勝てる思うよ」

「ねぇ、みんなフェイタンくらい楽しい？」

「その”楽しい”とやら、理解不能ね。ま、私達の中、つまらないヤツ居ないよ」

みんなフェイタンくらい……
それは凄く楽しいのでは？

魅力的なその話に胸の鼓動か高まる

入ってもいいのかもしれない
クロロの言っていた”グループ”にというやつに

なんて考えてたらシャル達が集まってきた
わざわざプールの屋根まで登って

わたしが”宝”を手に入れるまで、あと少し