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「……お前、バカなの？
そんなん無理に決まってんじゃん」
「どうしてですか。
以前、朝ごはんを自分で用意するのが
面倒だっておっしゃってましたよね。
私、作ります。
料理なら任せてください！
家事はやったことないですけど、
練習してできるようになります。
お役に立てるようにがんばりますから、だから、」
一生懸命訴えていると、
急に目の前が暗くなって
くちびるに柔らかいものが当たる感触がした。
びっくりして目を見開いたのに焦点が合わず、
顔を動かそうとすると首を固定されて
逃げられなくなってしまう。
混乱して息苦しくなり、
反射的に口を開くと
柔らかいものがそれを追いかけてきて、
顔がかっと熱くなった。
目の焦点が合わないのは
広臣さんの顔がくっついているからで、
柔らかいものは広臣さんのくちびるだ。
そう気づいて叫びたくなったけど、
口を塞がれているから
「んー！」というみっともない声しか出せない。
慌てて広臣さんの胸を押すと、
反対に押し返されてベッドに倒れ込んだ。
くちびるがくっついたままなのに、
上から体を押さえつけられたせいで避けられない。
「……分かってて言ってんの？」
気が遠くなりそうなほど長い時間貪られた後、
くちびるを離した広臣さんが低い声でそう囁いた。
うまく呼吸ができなかったせいか
頭がくらくらして、
何も言葉を返せずにいると
きりっとした目が細められる。
「俺んち来たら
これよりもっとすごいことされるかも
しんないけど、覚悟あんの？」
「っん、や、」
「いくら箱入りでも危機感なさすぎる。
男のひとり暮らしの家なんか
ここより何百倍も危ないだろ。
ほら、こうして押さえつけられたら
もう逃げられない」
そう言って、広臣さんは
私の両手首を掴んでベッドに押しつけた。
ちゅ、ちゅ、と
おでこやほっぺたにちゅーをされて、
胸がきゅうっと切なくなると同時に
何だかぞわぞわする。
拘束されていない足をバタバタさせようにも
広臣さんの体が邪魔で動かせず、
ぞわぞわするあまり
「ふっ、ん、」と変な声が出るのに
手で口を押さえることもできない。
恥ずかしくて頭がおかしくなりそうで、
離してほしいのに
まぶたや鼻にまでちゅーをされて、
また涙がにじむ。
やがて顔を少し上げた広臣さんが視線を合わせ、
切なげな表情を浮かべて
またくちびるをくっつけてきた。
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なつめ(プロフ) - omikoさん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます♪また更新がんばります！ (2019年10月17日 18時) (
レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - 譲さん» ややこしいミスしてしまってすみません！そうなんです、腹黒なのは事実ですが実はいいお兄ちゃんだったんです笑 母親はひどいですよね(>_<)でもその分岩ちゃんが愛情を注いでくれました(^^) (2019年10月17日 18時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - mikkyさん» コメントありがとうございます♪せっかくの溺愛ぶりを飛ばしていてすみません……！ちゃんと載せることができてよかったです(>_<) (2019年10月17日 18時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - ユキさん» 想像するとたまりませんね(^^) (2019年10月17日 18時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
omiko(プロフ) - 更新うれしいです(^^)ありがとうございます！ (2019年10月13日 16時) (レス) id: f68873c807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつめ
| 作成日時：2019年9月13日 23時
