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「なめらかなタイプのプリンですね。
とても美味しい」
「お口に合って、よかったです」
「Aさんはお料理もなさるんですね」
「はい、料理教室に通ってますので……
家ではお菓子を作ってばかりなのですが」
「それは素敵だ。
他のお菓子も食べてみたいな」
「あ、はい、ぜひ。また作って来ます」
「ありがとう、Aさん」
一応味見はしてきたから
自分ではおいしいと思っていたけれど、
お祖父様に喜んでもらえたようでほっとする。
私もプリンを口に運び、
富貴子さんが入れてくれた紅茶と共に
舌鼓を打っていると
お祖父様がお庭に視線を向けた。
「この庭園には
たくさんの樹木や草花がありますから、
それぞれの手入れや植え替えの時期などを
覚えてもらわなくてはなりません」
「……はい」
「もちろん今市は全て把握していますから
任せていてもいいのですが、
Aさんのお好きな花を植えるのであれば
他の植栽との兼ね合いもありますし、
ある程度の知識は必要だと思います。
今後定期的にこちらへ通っていただけますか？
今市が来る日に合わせて来ていただければ
いろいろお教えしましょう」
それは、私が仮初めの婚約者でなければ
とても魅力的な提案だった。
こんな綺麗なお庭に
私の好きなお花を植えてもいいし、
お庭のことをいろいろ教えていただけるなんて
はしゃいで回りたいくらいうれしい。
だけどあと3ヶ月で『契約』は終わって、
婚約は破棄される。
好きなお花を植えていただいても
それを見ることはできなくなるし、
この美しい庭園には二度と足を運べないだろう。
そう思うと淋しくて悲しくて、俯いてしまう。
「……お気づきですか？
今、とても綺麗にあじさいが咲いてるんですよ」
そう言われて顔を上げると、
テラスの外から見える小径の脇に
青いあじさいが植えられているのが目に入った。
少し紫がかったものもあるけれど、
目の覚めるような青が葉の緑に映えて美しい。
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なつめ(プロフ) - omikoさん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます♪また更新がんばります！ (2019年10月17日 18時) (
レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - 譲さん» ややこしいミスしてしまってすみません！そうなんです、腹黒なのは事実ですが実はいいお兄ちゃんだったんです笑 母親はひどいですよね(>_<)でもその分岩ちゃんが愛情を注いでくれました(^^) (2019年10月17日 18時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - mikkyさん» コメントありがとうございます♪せっかくの溺愛ぶりを飛ばしていてすみません……！ちゃんと載せることができてよかったです(>_<) (2019年10月17日 18時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - ユキさん» 想像するとたまりませんね(^^) (2019年10月17日 18時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
omiko(プロフ) - 更新うれしいです(^^)ありがとうございます！ (2019年10月13日 16時) (レス) id: f68873c807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつめ
| 作成日時：2019年9月13日 23時
