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「そんな、広臣さんは
私みたいな子供には
もったいないくらいの
素敵な方です。
広臣さんだったら
結婚相手には事欠かないはずなのに、」
「そりゃあ臣の肩書きに釣られて寄ってくる
毒虫みたいなのはいくらでもいるだろうけど、
お姫様みたいな清純で汚れを知らない女の子は
臣を選ばないでしょ。
だってそういういい子は
こんなオッサンじゃなくても
それこそ相手には事欠かないしさ」
「そんなことないです！わた、私は、」
直人さんに広臣さんのことを悪く言われると、
なぜか泣きそうになってしまう。
メイクが崩れてしまうから
泣く訳にはいかないと思って目元に力を入れると、
立ち上がった広臣さんが
私の傍らに膝をついて
なだめるように背中を撫でてくれた。
「大丈夫？落ち着いて」
「ご、ごめんなさ、」
「いいから。
ごめんな、直人さんが嫌なこと言って」
そう言って、広臣さんは直人さんを睨みつけた。
「そろそろ余計なこと言うのやめてもらえますか。
こいつ泣かしたくないんで」
「ごめん……
だって、お姫様がかわいそうだなって
思ったんだもん。
まだ高校生なのに15も年上の男と婚約させられて、
卒業したらすぐ結婚なんてさ。
同年代の子は大学行ったり就職したりして
遊び放題なのに」
しょぼんと肩を落とした
直人さんがそう言うと、
「直人さん！」と広臣さんが鋭い声を出す。
すると、兄が立ち上がって
直人さんの襟首を掴んだ。
「ちょっと、シメて来ます。行こうエリー」
「おお！可愛い女の子を泣かす奴は許さないぞー」
「わー！待って待って！ごめんてば！
何すんのやめてー！」
兄に引きずられた直人さんと
笑いたいのを我慢しているような顔をした
エリーさんが部屋の外へ出て行くと、
広臣さんとふたりきりになる。
すると、広臣さんは体を伸ばして
胸の中に私を抱えた。
ぎゅっとされるといつものように
バニラみたいなふんわり甘いにおいがして、
なぜか涙がにじむ。
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なつめ(プロフ) - omikoさん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます♪また更新がんばります！ (2019年10月17日 18時) (
レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - 譲さん» ややこしいミスしてしまってすみません！そうなんです、腹黒なのは事実ですが実はいいお兄ちゃんだったんです笑 母親はひどいですよね(>_<)でもその分岩ちゃんが愛情を注いでくれました(^^) (2019年10月17日 18時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - mikkyさん» コメントありがとうございます♪せっかくの溺愛ぶりを飛ばしていてすみません……！ちゃんと載せることができてよかったです(>_<) (2019年10月17日 18時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - ユキさん» 想像するとたまりませんね(^^) (2019年10月17日 18時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
omiko(プロフ) - 更新うれしいです(^^)ありがとうございます！ (2019年10月13日 16時) (レス) id: f68873c807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつめ
| 作成日時：2019年9月13日 23時
