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「ハグは挨拶みたいな
もんだから気にすんな」

「その話、
どこかで聞いたような……
日本のビジネスシーンではハグをしないんじゃ?」

「よく覚えてんな。
いいんだよ、これはプライベートな
『契約』だから」



広臣さんと小声でこそこそと話をしていると、
「……信じられない」という呟きが聞こえた。

そちらに顔を向けると
若先生が目を見張った状態で私を見ていて、
広臣さんがくくっと体を揺らす。



「こんないたいけな女の子を
どうやって籠絡したんだ。
Aさんは遊びで手を出していい子じゃないぞ」

「そんなんじゃないんですって。
ほんとのほんとにマジですから。
だから結婚するんですよ」

「そう言っておきながら
外ではフラフラ遊ぶんだろ?
Aさんが可哀想だ」

「そんなことしないですよ。
ていうかもうこいつ一筋だし、
そんな気になんないです」



そう言った広臣さんが
まるでペットにするように
私の頭に顔をこすりつけてきて、
悲鳴を上げそうになる。

だけどここで逃げたら婚約者らしくなくて
怪しまれるかもしれないと思ったから、
がんばって我慢した。

とはいえ広臣さんの体は熱くて、
くっついているのが恥ずかしくて、
顔が赤くなるのは抑えられない。

心臓が壊れそうで息苦しくて
「もう無理です……」と小声で訴えると、
顔を覗き込んできた広臣さんが破顔した。



「いいよ、逃がしてあげる」



そう囁いて、広臣さんは
近くを通りがかった女性スタッフに
「化粧室に連れてってあげて」と私を託した。

「かしこまりました。
こちらへどうぞ」と促されて、会場の外へ出る。

赤くなった顔を元に戻すのに
ちょうどいいと思って、お手洗いに向かった。

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設定タグ:三代目JSoulBrothers , 登坂広臣 , 岩田剛典   
作品ジャンル:恋愛
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k19701210(プロフ) - お返事ありがとうございます。良かったです!更新待ってます! (2019年7月28日 21時) (レス) id: bb435c1eb1 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - k19701210さん» コメントありがとうございます!おそらく更新していない間に読者の方が完結ボタンを押してしまったんだと思います……まだ完結はしていないのでご安心ください(^^)いずれ続きを書きますので気長にお待ちいただけると有難いです。お知らせしていただき助かりました! (2019年7月28日 21時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - ゆっこさん» はじめまして(^^)コメントありがとうございます!ベタなお話ですがそう言っていただけるととてもうれしいです♪これからも更新がんばりますね! (2019年7月28日 20時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - れいこさん» はじめまして!コメントありがとうございます♪毎日読んでいただけてうれしいです!気まぐれなので更新が飛んでしまう時もありますが、できるだけがんばって書こうと思いますのでこれからもよろしくお願いします♪ (2019年7月28日 20時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - sakuさん» こちらこそ読んで下さりありがとうございます♪調子に乗って毎日更新してましたが、突然休んだりするのでその時はすみません(>_<)でもこれからもがんばります♪ (2019年7月28日 20時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なつめ | 作成日時:2019年7月20日 18時

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