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パンケーキを食べ終え、
お店を出てからまた広臣さんと
手をつないで歩いた。

どうして広臣さんはいつも手をつなぐのだろう。

ご実家にお伺いした時は
仲よしアピールをするためだと言われたけど、
今は誰も見ていないのに。

広臣さんの手は肉厚で柔らかくて温かくて、
手をつなぐたびにどきどきする。

大人な広臣さんは
誰かと手をつなぐことに慣れているのだろうし、
私みたいな子供に
どきどきすることはないのかもしれないけど、
私はいつまで経っても
慣れることができそうにない。









社用車まで戻ると、
運転席から隆二さんが降りてきた。

その手には包装紙に包まれた
ピンクのガーベラが1本握られていて、
「どうぞ、お姫様」と
目の前に差し出されてびっくりする。



「健ちゃんが怒り狂ってそっち行ったでしょ?
俺が店の場所教えちゃったの。ごめんね」

「……あ、いえ、ありがとうございます、」



男の人にお花をもらったのは初めてで、
恥ずかしいようなくすぐったいような、
不思議な気持ちになる。

ニッコリ笑った隆二さんにお礼を言うと、
白い手袋をはめた手が頭の方に伸ばされた。

広臣さんがするみたいに
頭ポンポンをされるのかと思って身構えると、
横からその手をびしっと払った広臣さんが
不機嫌そうな顔で「触んな」と言い放つ。



「何だよこの花。
仕事中に買いに行くとか何考えてんの?」

「えー、だって、
お姫様は花が好きって聞いたからさぁー。
花屋すぐそこにあったし」

「そういう問題じゃない。
人の婚約者を口説くな」

「口説いてねーし!
副社長、男の嫉妬はみっともないですよ。
悔しかったら
ご自分も花を贈ればいいんじゃないですか」



冗談めかせてそう言った隆二さんの頭を
べしっと叩いた広臣さんが、
車に向かってあごをしゃくってみせる。

ニヤニヤ笑いながら
隆二さんが後部座席のドアを開けると、
広臣さんは私の手を引いて車内に乗り込んだ。

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設定タグ:三代目JSoulBrothers , 登坂広臣 , 岩田剛典   
作品ジャンル:恋愛
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k19701210(プロフ) - お返事ありがとうございます。良かったです!更新待ってます! (2019年7月28日 21時) (レス) id: bb435c1eb1 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - k19701210さん» コメントありがとうございます!おそらく更新していない間に読者の方が完結ボタンを押してしまったんだと思います……まだ完結はしていないのでご安心ください(^^)いずれ続きを書きますので気長にお待ちいただけると有難いです。お知らせしていただき助かりました! (2019年7月28日 21時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - ゆっこさん» はじめまして(^^)コメントありがとうございます!ベタなお話ですがそう言っていただけるととてもうれしいです♪これからも更新がんばりますね! (2019年7月28日 20時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - れいこさん» はじめまして!コメントありがとうございます♪毎日読んでいただけてうれしいです!気まぐれなので更新が飛んでしまう時もありますが、できるだけがんばって書こうと思いますのでこれからもよろしくお願いします♪ (2019年7月28日 20時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - sakuさん» こちらこそ読んで下さりありがとうございます♪調子に乗って毎日更新してましたが、突然休んだりするのでその時はすみません(>_<)でもこれからもがんばります♪ (2019年7月28日 20時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なつめ | 作成日時:2019年7月20日 18時

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