俺だけを見てて。【短編集】 (ページ5)

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Bs1 ページ5

大好きなすーへーのために頑張りすぎちゃったお話

*

『周平くん！すきです！』

「はいはい。」

俺がコイツに毎回のように告白されるようになったのは、

多分、あの時。

確かあの時、アイツには彼氏がいた。

DV男だったけど。

道端で首絞められてるところ見たら誰でも助けるやろ。

初めて話した時、アイツは本当にボロボロで。

死にそうだった。

アザだらけで、傷もついていて、首には絞められた痕があった。

そこから俺の家に住まわせてお世話をし続けたところ、

何故かわからんが俺を好きになったらしい。

でも、俺が振り向くことはない。

きっとこれからも、俺は野球ばっかりでアイツにかまってあげられない。

調子が悪くて打てなかったりすると機嫌も悪くなる。

アイツに八つ当たりはしたくない。

しかもまだ17歳。

家に住まわせてる時点でアウトなんやけどな。

だから、好きって言われても適当に交わしてきた。

もう少し大人になったらな。

もっと可愛くなったらな。

最低な言葉を言ってきた。

それでもアイツは俺のために努力していた。

それでもアイツは、俺が好きだった。

そんなことを考えながら、1日を終えた。