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「研修生はさ、なんでラギー先輩好きなの?」
「逆に好きにならない理由を教えて欲しい」
真顔で答えればエースは「お前にそんなこと聞いた俺が馬鹿だった」と呟いた。
放課後、ジャミル先輩に御用があり部活に向かうエースについて行ってる。エースは私のラギー先輩への感情はもちろん知っていて他から見たらジャック君がレオナさんを慕っているのと同じに見えるこの感情が、ジャック君とは違う恋だとも知っている。もちろん女の子と言う事はしらないからエースには男が男に惚れているという状況だ。
それなのに離れずに居てくれる友情はシンプルに嬉しい。
「まぁ、辛くなったら慰めてやらないこともないし?」
「エースきゅんが慰めてくれるの?」
「エースきゅんは辞めろ」
「ウィッス。辛くなったら……また24間耐久ホラー映画祭してね」
「お前がそれで元気出るならいいけど、ホラー映画で元気出るってどうなのよ」
勘のいいエースには監督生の想い人がわかる。だからこそ私を定期的に慰めてくれる。嬉しい反面、男として過ごしてる私には勝ち目がない事が分かってしまう。ライバルは男子校の紅一点。結果なんて目に見てわかる。
「なんで監督生さんもラギー先輩なのっていつも思うよ」
「……うん」
「でも好きになっちゃうのもわかるんだよねぇ。」
「ラギー先輩が幸せなら自分も幸せ〜ってやつ?」
「自分はそんないい子じゃ無いですからなあ。隣で笑ってほしいって、願っちゃうんだ」
「俺は、監督生にもお前にも幸せになってほしいと思ってるよ」
「はぁ〜エース言うことはイケメン」
「見た目もイケメンだろうが」
「黙ってればイケメンに変えた方が良かったかも」
「おい」
エースとの雑談も終わらせジャミル先輩に明日の授業で予め用意しておく物を聞いておいた。明日は錬金授業でジャミル先輩とペアなのだ。私は魔力がない。だから予め自分が出来ることはやれるだけやりたいのだけれど、ジャミル先輩は完璧過ぎて結局なにもしなくて大丈夫と言われてしまった。
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作者名:Ruu | 作成日時:2020年9月26日 19時