8話 続く持久走 ページ9
『ん、ふぁあ…眩しい…』
「そろそろ降りてくれないか?周りの視線が痛い」
誰だあいつ、何であんな美少女をおんぶしているんだ、うらやましい、といった声で周りがざわついているが、Aは気付かない。
『うわぁ!ごめんね!寝すぎた』
地上に出たみたいだ。
「まぁいいよ。軽かったしこれぐらい何ともねえよ」
『ポックルって意外に力もちなんだ…。ありがとう!好きだよポックル!』
「は、おま、お前、バカか!?」
真っ赤になったポックルを置いて、ゴンたちを見つけたAは合流するのであった。
『ゴーン!クラピカ―!レオリオ―!寂しかったよおー!』
「A!どこに行ってたの?みんな心配したんだからね?」
そういって頬を膨らませるゴンがかわいすぎるのでとりあえず頭をなでる。
『やー、はぐれてしまって…。しかも疲れたからおんぶしてもらった』
「はぁ!?俺はなりふり構わず走ったのによぉ!」
『レオリオもおんぶしてもらえばよかったんだよ』
騒いでいるとクラピカに頭を小突かれる。
「Aはもっと危機感を持つべきだ。見知らぬ人におんぶとは、自分の容姿を理解しているのか?」
『いてて…と、ところで!』
うっかりクラピカは私のお母さんか!って突っ込みそうになったので話題を変える。
「君の名前まだ聞いてなかったね」
『ん、俺?キルア』
「ええ!?」
一瞬頭がフリーズした。
毎回、名前を言われなければ思い出せないからしょうがないのだけど。
あのキルア、キルアだ!!すごい、夢最高だよ…。
一人お祭り状態になるAのことを怪訝な顔で見つめる四人であった。
「十分注意してついてきてください?騙されると死にますよ?」
そうサトツさんこと試験官が言った直後に
「そいつは嘘をついている!そいつは偽物だ、俺が本当の試験官だ!」
騙されかけたのはレオリオだけでなく私もだというのは心にしまっておこう…うん。
でもサトツさんも人面猿に似ているのが悪い。
ヒソカの投げたトランプがなければ気づかなかった人もいるとは思うが、実際に生き物が殺されるのを見るのは気分のいいものではない。
「それではまいりましょうか、二次試験会場へ」
そしてまたマラソンが始まる。
ぬかるみに足をとられて体力の消耗がはげしい。
「クラピカ、レオリオ、A!キルアが前に来た方がいいってさ!」
ゴンの声だ。
「行けるならとっくにいっとるわ!」
「そこを何とか―」
レオリオに今だけは同意見のAであった。
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あめしょ(プロフ) - ねこさん» カルトちゃん可愛いですよね!カルトちゃんはツンツンしてるけど案外デレが多いイメージです (2018年2月28日 19時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - カルトちゃんかわいい! (2018年2月28日 16時) (レス) id: e15058c5ad (このIDを非表示/違反報告)
あめしょ(プロフ) - オレンジさん» うわああありがとうございます!励みになります! (2018年2月22日 20時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ - 主人公のイラストとっても可愛かったです!更新頑張ってください!! (2018年2月22日 20時) (レス) id: 471f321dcd (このIDを非表示/違反報告)
あめしょ(プロフ) - ねこさん» そうなんですよ…。できる限り頑張って更新しますね! (2018年1月30日 22時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わふう | 作成日時:2018年1月26日 4時