44話 母親のような ページ45
一方その頃ゴン達はゼブロと話していた。
ゴンたちはキルアを訪ねてきたことを説明した。
「友達ねぇ…随分長いこと聞かなかった言葉だ。そういえばさっき来た女の子もキルア坊ちゃまの友達だと言っていたねぇ」
ゴン達は顔を見合わせる。
「ねぇその子の名前って…」
「確かAと名乗っていたね。イルミ様に連れられて、中に入っていきました。そういえば君たちが来ることも教えてくれましたよ」
「無事…なのか!?」
クラピカが尋ねる。
「安心してください。イルミ様は客人として連れてこられましたから」
「「「客人!?」」」
ゴンたちは驚く。
試しの門を開けられないものはゾルディック家に入る資格がない。
門の扉は全部で7まである。
1の扉は片方2トンで1つ数が増えるたびに重さが倍になっている。
ゴンたちはその扉を開けられるようになるためにゼブロのもとで修行することになった。
カルトとAは廊下を歩き、キキョウの元へ向かう。
「よく兄さんに殺されなかったね」
『イルミさん意外と優しいから。でも冷や冷やしたよ』
笑うAをカルトは怪訝そうに見る。
『あのね、私やっぱり友達になりたいんだよね…あ、大丈夫私が勝手に思うだけ。カルトくんに迷惑かけないよ』
何故こいつは危機感がないのか。
友達になることに、そんなに意味があるのだろうか。
「好きにすれば?」
『ふふふ、ありがと−!』
「お待ちしていましたわ!申し遅れました、イルミの母のキキョウと申します。あなたをここに呼んだのは、こちらのお洋服に着替えてもらおうと思いまして…」
私は身構えていたのだがなんだか拍子抜けした気分だ。
「服が大変なことになってますからね。それもイルミを治療するために…ますます婚約者にふさわしいわ!」
『ええっと…』
「さ、まずこれに着替えて頂戴!」
助けを求めてカルトくんを見るが、目をそらされる。
それから小一時間、私はカルトくんの服で着せ替え人形にされた。
「そろそろ夕食の時間ですわね、行きましょう。それと、その着物は差し上げます」
『あ、ありがとうございます』
「しばらくここに滞在するのでしょう?服はこちらで用意させていただきます。今日はひとまずそれを着てください」
なんだキキョウさんって意外と優しいのか。
すごく親切にしてくれて、自分のお母さんもこんな感じなのかなと思う。
ここに来る直前の記憶はあってもそれ以前ははっきり思い出せない。
少し、寂しくなる。
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あめしょ(プロフ) - ねこさん» カルトちゃん可愛いですよね!カルトちゃんはツンツンしてるけど案外デレが多いイメージです (2018年2月28日 19時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - カルトちゃんかわいい! (2018年2月28日 16時) (レス) id: e15058c5ad (このIDを非表示/違反報告)
あめしょ(プロフ) - オレンジさん» うわああありがとうございます!励みになります! (2018年2月22日 20時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ - 主人公のイラストとっても可愛かったです!更新頑張ってください!! (2018年2月22日 20時) (レス) id: 471f321dcd (このIDを非表示/違反報告)
あめしょ(プロフ) - ねこさん» そうなんですよ…。できる限り頑張って更新しますね! (2018年1月30日 22時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わふう | 作成日時:2018年1月26日 4時