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36話 もう帰れない ページ37

場所を変えクラピカと2人きりになりベンチに座る。

「その…付き合ってほしいということだが。まだ私たちは出会って間もない。その…順序をだな…」
『どういうことー?私は話に付き合ってもらおうと思って…』

「な!そういうことだったのか。すまない、今のは忘れてくれ…」
『?』

やっと誤解が解けたのだが、クラピカは少し残念な気持ちになるのだった。








『…とまぁ、こういう経緯でわたしはここにいるんだけど…』

「ふむ、なるほど。だから試合に影響があるかもしれないと心配していたのか」

クラピカに今までのことを全て話した。

「まず夢なのか、トリップなのかということだが。おそらく後者であると私は思う」
『う…やっぱり?でも証拠が…』

ヒソカとイルミに言われ、何となくそんな気はしていたのだ。

「しかし決定づけることはできない。なぜなら夢と現実を区別する確実な方法がないからだ。極端な話、死んでみないとわからないだろう。もうそれならばいっそ、この状況を現実だと思ってしまえばいい」
『え?』

「夢だと思って悩むよりこちらを現実と思い生きた方が、Aの気持ち的に少し楽なんじゃないかと思ってな」

そう言ってAの頭をなでる。

『痛…』

「す、すまない」

『や、クラピカのせいじゃなくて頭痛が…』

そうだ、思い出した。

『私、いつもと違う不思議な電車に乗って眠ってこの世界に入ったって言ったでしょ?でも思い出した。すごい揺れの後、頭を打ち付けて、気が付いたらこっちの世界に…』

「しかしそれならば夢ではなく、向こうにはAの体があり、意識だけがこの世界を見ているとも考えられるが…」

『電車自体おかしかったの。それに持ってる携帯もお財布も現実味があって…クラピカに言われてからすごくこの世界が現実のように思えてきて…』

こちら側に来る前のことを思い出したらもう夢だとは思えなくなってしまった。

『きっと夢じゃない』
H×Hの世界に本当に来たんだ!

『でも…もう帰れない?私は…帰るべき場所もない』
Aは絶望した表情になる。



「こんな時に言うのは不謹慎だと思うが」

そう言ってクラピカはAを抱き寄せる。
「私は、Aと出会えてよかった。帰る場所がないなら私の所へ来ればいいし、ゴン達もいる。友がいるだろう?」

『でも、私、この世界にもともといない存在で、必要なくて…』

AはH×Hのことも少し話したのだ。




クラピカはAを抱きしめたまま話を続ける。

37話 別の二人きり→←35話 二人きりで



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あめしょ(プロフ) - ねこさん» カルトちゃん可愛いですよね!カルトちゃんはツンツンしてるけど案外デレが多いイメージです (2018年2月28日 19時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - カルトちゃんかわいい! (2018年2月28日 16時) (レス) id: e15058c5ad (このIDを非表示/違反報告)
あめしょ(プロフ) - オレンジさん» うわああありがとうございます!励みになります! (2018年2月22日 20時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ - 主人公のイラストとっても可愛かったです!更新頑張ってください!! (2018年2月22日 20時) (レス) id: 471f321dcd (このIDを非表示/違反報告)
あめしょ(プロフ) - ねこさん» そうなんですよ…。できる限り頑張って更新しますね! (2018年1月30日 22時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わふう | 作成日時:2018年1月26日 4時

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