34話 試験終了 ページ35
講習の途中。
キルアの不合格についての話題になった頃だ。
ゴンが部屋に入ってきた。
『ゴン、もう大丈…』
「キルアに謝れ」
「何を?」
「そんなこともわからないの?お前に兄貴の資格ないよ」
「兄弟に資格なんているのかな」
ゴンはイルミの腕をつかみ投げ飛ばそうとする、がイルミは難なく着地する。
「友達になるのにだって資格なんていらない!」
ゴンはイルミの腕を強く握る。
「キルアの所に行くんだ。案内だけしてよ」
「まるでキルが誘拐でもされたような口ぶりだな」
「お前たちに操られているんだから誘拐されたも同然だ!」
「折しもそのことで議論していたところでな。クラピカ、レオリオ、Aから異議が唱えられてな。不合格は不当とのもうしたてを審議中なのだよ」
ネテロ会長が話し出す。
そしてクラピカとレオリオが異議を唱えるがそれをネテロ会長がバッサリと切る。
「不自然な点は他にもあるぜ」
ポックルが話し出す。
「第1試合でヒソカと戦っていたあんたの様子だ。ボドロ対ヒソカ戦のように囁かれた方が負けを認めるのは分かる。何らかのプレッシャーをかけられたんだろうからな」
クラピカの方を見て話す。
「だがあんたたちは逆だ。不自然が理由で合否に異論があるというならあんたも相当不自然だ。何を言われたか、この場ではっきりさせた方がいいと思う。答える義務はない。責任はあると思うぜ」
「ないな。私の合格が不自然なら不戦勝の合格も自然とは言えないな」
「なんだと!」
『ポックル…どうしてそんなこと言うの。それなら私だってヒソカが勝手に降参しただけだよ…』
掠れる声がポックルに動揺を与える。
「お前は、その…いいんだよ」
『誰が合格したかなんかより、私は…キルアを助けたい…。なのにどうしてそんなことで喧嘩するの?』
Aをちらりと見てゴンが話し始める。
「Aの言う通りだ。自分の合格に不満なら満足できるまで精進すればいい。キルアももう1度受験すれば絶対合格できる」
ゴンはもう一度イルミの腕を握る手に力を入れる。
「むしろ今まで望んでないキルアに無理やり殺しをさせていたのだとしたら…お前を許さない」
「許さない?で、どうする?」
「どうもしないさ。お前たちからキルアを連れ戻してもう会わせないようにするだけさ」
ネテロ会長が口をはさむ。
「ゴンの言った通り自分の合格は自身で決めればいい。他人の合否を言っても我々は覆すつもりはない」
そしてハンター試験は幕を閉じた。
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あめしょ(プロフ) - ねこさん» カルトちゃん可愛いですよね!カルトちゃんはツンツンしてるけど案外デレが多いイメージです (2018年2月28日 19時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - カルトちゃんかわいい! (2018年2月28日 16時) (レス) id: e15058c5ad (このIDを非表示/違反報告)
あめしょ(プロフ) - オレンジさん» うわああありがとうございます!励みになります! (2018年2月22日 20時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ - 主人公のイラストとっても可愛かったです!更新頑張ってください!! (2018年2月22日 20時) (レス) id: 471f321dcd (このIDを非表示/違反報告)
あめしょ(プロフ) - ねこさん» そうなんですよ…。できる限り頑張って更新しますね! (2018年1月30日 22時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わふう | 作成日時:2018年1月26日 4時