31話 命よりも意地 ページ32
しかしそれはゴンの反撃によって収まったのだった。
『やった!』
「お、おいお前」
『キルア?』
「さっきのあれは何なんだ?」
『さっきの?』
「Aからすごい殺気が。なんとも近寄りがたいような」
「ありゃあ、まるでヒソカみてぇだったぜ!」
クラピカとレオリオも話し始める。
『ヒソカみたいって…なんかやだなそれ』
「ま、今は何ともないみたいだけどな。お前ほんと変な奴だよな」
『んー?それより今はゴンの応援だよ!』
「俺は忠告してるんじゃねえ命令してるんだぜ。今度は折るところじゃ済まさねえ。二度と立って歩けないようにしてやる。」
ハンゾーが話し始める。
「だがその前に最後の頼みだ。お願いだ、参ったと言ってくれ」
ハンゾーもきっと辛いのだろう。
「それは困る!切られて歩けなくなるのは嫌だ。でも降参するのも嫌だ。もっと別のやり方で戦おう」
皆唖然とする。
「勝手に進行すんじゃねえぞ!」
「それでも俺は参ったとは言わない。そしたら血がいっぱい出て俺は死んじゃうよ。それじゃあお互い困るでしょ。だから考えようよ、ね」
ゴンの言葉でさっきまでの殺伐とした場の空気が和む。
会長はゴンのこういうところを高く評価したんだろう。
いつのまにか全員がゴンを応援しているのだ。
「なぜだ!たった一言だぞ!また来年挑戦すればいいじゃねぇか!命よりも意地が大切だっていうのか!」
「父さんに会いに行くんだ。父さんはハンターをしている。もし俺がここで諦めたら一生会えない気がする」
「ひかなきゃ死ぬんだぞ」
「それでもひかない」
「理屈じゃないんだな、この意地っ張りが!!」
ハンゾーが刃物を振り上げる。
「参った俺の負けだ」
「そんなのだめだよ!ちゃんと二人でどうやって勝負するか決めようよ!」
会場がまた唖然とする。
それにハンゾーがキレて駄々をこねるゴンを黙らせるために殴り飛ばし気絶させる。
「おい審判さっきも言ったが俺の負けだ」
そうしてゴンの勝利が確定した。
ゴンはそのまま医務室に連れていかれる。
「次お前だろ、ゴンの心配してる場合じゃねえって」
『キルア、ゴンが…私のことはどうでもいいよ』
確かにこの試合に勝ち、ボドロさんとヒソカの試合を話通りに行わないと話が変わってしまうかもしれない。
それにしてもトーナメント戦は評価が高いものほど試合の回数が多いはずだ。
どうして私が…。
「無理はするなよ」
『ありがとクラピカ!』
そうして私対ヒソカの第3試合が始まる。
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あめしょ(プロフ) - ねこさん» カルトちゃん可愛いですよね!カルトちゃんはツンツンしてるけど案外デレが多いイメージです (2018年2月28日 19時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - カルトちゃんかわいい! (2018年2月28日 16時) (レス) id: e15058c5ad (このIDを非表示/違反報告)
あめしょ(プロフ) - オレンジさん» うわああありがとうございます!励みになります! (2018年2月22日 20時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ - 主人公のイラストとっても可愛かったです!更新頑張ってください!! (2018年2月22日 20時) (レス) id: 471f321dcd (このIDを非表示/違反報告)
あめしょ(プロフ) - ねこさん» そうなんですよ…。できる限り頑張って更新しますね! (2018年1月30日 22時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わふう | 作成日時:2018年1月26日 4時