28話 付き合う? ページ29
少し前に会長が受験生に面接を行った。
内容は注目している選手と戦いたくない選手だった。
私の頭の中はそんなことよりキルアでいっぱいだ。
『困ったなぁ』
「どうかしたか?相談に乗るぞ?」
『クラピカ、何で困ってるって…』
「声に出ていたからな」
そう言って微笑まれる。
危ない気を付けないと…。
『や、なんでもないよ!じゃあ私は行くね!』
その場を去ろうとすると手を掴まれる。
「何もないはずないだろう?ゴンと同じでAも様子がおかしかったからな。常に笑顔なお前だったから随分わかりやすい」
『褒められてるのか、けなされてるのか…でもごめん』
「話したくないなら『ちがうの!試験前に迷惑をかけたくないというか…』
クラピカの優しさに甘えてすべて話しそうになる。
私のせいで試合に影響があって未来が変わるようなことがあっては駄目だ。
「私はお前には笑顔が似合うと思う」
『へ?』
「いや、その、特別な意味は…!暗い顔をされたら困ると思ってだな…心配になる」
突然クラピカが慌てだす。
『心配かけてたんだ、ごめんね』
Aは肩を落とす。
「責めているつもりではなかったんだが」
そう言ってAの頭をなでる。
『ねぇクラピカ。試験が終わったら付き合ってくれる?』
「は?何を…」
『クラピカなら…と思って。ダメかな?』
クラピカより身長が低いAは意図せず上目で見上げる形となる。
「…っ、ダメではないが…そもそも…」
『ありがとう!じゃあまたあとでね!』
試験が終わったら相談に乗ってもらおう!
きっとキルアのことも何とかできるよね!
Aは少し誤解を生んだまま、外で遊ぶゴンとキルアのもとへ走っていった。
「はぁ…」
「どうしたクラピカ?お前が悩むなんて珍しいじゃねえか」
窓からゴンたちを眺めるクラピカにレオリオが話しかける。
「いろいろあってだな…」
「俺が相談に乗ってやるぜ?」
「お前に話すと面倒なことになりそうだ」
「なんだと!…それにしても3人とも仲がよろしいことで」
外で遊ぶゴンたちを見てそう言う。
「試験のプレッシャーなんて微塵もない。自然体そのものだ。Aは少し心配だが」
「A?なんでだ、いつも通りへらへらしてるじゃねぇか」
「それはそうなんだが…はぁ」
「お前が悩んでるのはAのことか。なんだ?恋の悩みか?」
クラピカは顔を真っ赤にする。
「まじか…」
「ち、違う!!」
別の意味でAはクラピカに迷惑をかけているのであった。
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あめしょ(プロフ) - ねこさん» カルトちゃん可愛いですよね!カルトちゃんはツンツンしてるけど案外デレが多いイメージです (2018年2月28日 19時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - カルトちゃんかわいい! (2018年2月28日 16時) (レス) id: e15058c5ad (このIDを非表示/違反報告)
あめしょ(プロフ) - オレンジさん» うわああありがとうございます!励みになります! (2018年2月22日 20時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ - 主人公のイラストとっても可愛かったです!更新頑張ってください!! (2018年2月22日 20時) (レス) id: 471f321dcd (このIDを非表示/違反報告)
あめしょ(プロフ) - ねこさん» そうなんですよ…。できる限り頑張って更新しますね! (2018年1月30日 22時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わふう | 作成日時:2018年1月26日 4時