15話 意外な力？ ページ16
イルミはこの状態のまま9時間ほど歩き続けている。
いやどんな腕の力をしているんだ、とAは考えていた。
「誰かいる」
イルミがそう呟き少し進んだ場所には2人の大柄な男がいた。
するとどこからか声が聞こえる。
「この二人はトリックタワーに幽閉されている囚人たちだ。彼らとは諸君らに勝利することで釈放する契約をしている。1体1で戦い、諸君ら2人とも勝利しないと先に進むことはできない。どちらかの勝負に手を出した時点で即失格とする。そして勝負のルールは囚人が決める。そして今だけは手錠を外してもいいぞ。」
その内容にイルミは顔をしかめる。
Aでは勝つことは到底できないと考えたためだ。
「俺から始める」
そう言ってイルミが前に出ると囚人が話す。
「ルールはデスマッチだ。生き残った方の勝ちだ。それじゃあ始めるぞ！」
決闘が始まった瞬間、その場にいる誰にも見えないスピードでイルミが動く。
囚人の心臓を片手で抜き取ったのだ。
そしてイルミはそれを握りつぶす。
『…っ』
Aは思わず目を瞑る。
「はい、終わり…次負けたら殺すから…」
そうは言われても私もデスマッチなら負け＝死だよ！？と突っ込みたくなるがもうそれどころではない。
次の囚人が前に出る。
「怯えてるのか？せっかくの上玉だ。1度可愛がってから殺してやるよ！」
ここは何とか少しでも勝てる確率を上げなければならない。
『可愛がるの1度だけでいいんですか？も、もし私が無事に生きたままであなたが勝てば釈放されてから、何度でも私を好きなようにできるのでは？』
なんとまぁ16歳の少女に似つかわしくないセリフだろうか。
しかしそんなことも言ってられないのだ。
「…まぁそれもいいか…じゃあ適当に腕相撲で勝負だ。外に出たら可愛がってやるよ！？」
『で、では始めましょう』
デスマッチじゃなくてもこんなの勝てるはずがない。
もっと楽しいゲームにしようよ。
と心の中で思った言葉は誰にも聞こえるはずはなく「はじめ！」という合図で勝負が始まる。
「そんなもんじゃ俺の腕は全然動かないなぁ！？」
『…くぅっ！』
負けたらイルミさんに殺される！！
それは自分でも驚く出来事だった。
バコン！！
音とともにAは相手の腕だけでなく体ごと地にめり込ませたのだ。
そしてそのまま意識を失いAは地面に倒れる。
「まさか…こいつは念が使えないはずだ。でも今のはどう見ても『硬』」
イルミはAを見つめ驚いていた。
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あめしょ(プロフ) - ねこさん» カルトちゃん可愛いですよね！カルトちゃんはツンツンしてるけど案外デレが多いイメージです (2018年2月28日 19時) (
レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - カルトちゃんかわいい！ (2018年2月28日 16時) (レス) id: e15058c5ad (このIDを非表示/違反報告)
あめしょ(プロフ) - オレンジさん» うわああありがとうございます！励みになります！ (2018年2月22日 20時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ - 主人公のイラストとっても可愛かったです!更新頑張ってください!! (2018年2月22日 20時) (レス) id: 471f321dcd (このIDを非表示/違反報告)
あめしょ(プロフ) - ねこさん» そうなんですよ…。できる限り頑張って更新しますね！ (2018年1月30日 22時) (レス) id: f77fb73667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わふう | 作成日時：2018年1月26日 4時
