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ジグソウキラー。平穏な街がこの残虐な事件によって一気に色を変えた。
おかげで毎日資料とにらめっこしては、捜査にあたる日々だ。 しかし、毎度現場に入るからといって、遺体を見慣れたという訳でもない。
どうしたらこんな残酷な事が出来るのか、本当に人がする事かと目を疑うほど、毎回遺体の損傷は激しいものだ。
辺り一面が血の海に染まっている。新米の頃の俺が見たら、きっと倒れていたに違いない。
_______「内部捜査課だ。先程、ローズメイ病院から電話があった。ジグソウキラー事件の被害者A レインズが話しをしたいそうだ。先日病院に行った人は?」
ドアの近くに立っていたのは、ギブソンだった。
病院を訪れた数人が彼の元へ集まっている。
俺が行かなくとも、あいつらが行ってくれるだろう。生憎、こちらはテープの解析で手が離せない。
A レインズのゲームでは、いつものようにブラウン管テレビからテープが流れていた。周りに映る建物から、何か掴めるかもしれない。
___「『肖像画のこと、ありがとう』だってよ。」
肖像画……、覚えのある言葉に思わず動きを止めた。
分かる奴いるか?尋ねるギブソンに、みんな素っ頓狂な顔をしていたが、すぐに「あぁ」と答えが見つかった。
テープを止め、上着を持つ。
ドアをくぐるとき、明らかにギブソンが顔色を変えた。 鼻で笑ってやりたい気持ちだったが、そのまま横を通り過ぎた。
気が変わったか?前はあんなに殺気立った様子だったのに。
エンジンをかけ、病院まで車を走らせた。
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三日月せつな(プロフ) - 貴方の作品が好きです、頑張ってください。 (2018年10月11日 20時) (レス) id: 0c21cbd17a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:amespi1224 | 作成日時:2018年9月29日 18時