プロローグ2 ページ3
「…ーい、おーい。」
聞いたことのない中性的な声が耳に入り、意識が冴える。
薄目を開いて見えたのは黒い空間だった。
何も見えないけど、もしかして助かったのだろうか。
あの状態から助かるなんて、我ながら運がいいじゃないか。と、目を擦って辺りを見回す。
_そこには、ただ黒いだけの何もない空間が広がっていた。
「…どこ、ここ。」
「やっと起きた! もう、起きるの遅すぎ!」
先ほどの声が真後ろから聞こえ、驚いて振り返れば更にに驚くことになった。
「光が…喋ってる…?!」
「お、驚いた。新鮮な反応、いいね! いやぁ、最近の子ってばこの私…というか光が喋ってても驚かないんだよね。慣れてるのかな、慣れてるんだろうね。ウケる。」
目の前に映る眩しすぎず暗すぎない光から、確かに声が発せられている。
「あの、ここはどこですか。」
「あれ、もう慣れた? まじか、ちょっと悲しいかも? まぁいいけど。あ、ここは天界ね!」
「はぁ…テンカイ…?」
何かのドッキリだろうかと、頭に疑問符を浮かべる。
「君にはこれから別の世界で第二の人生を送ってもらうってわけ!」
「ドッキリだったら止めてくれませんか。私、この後用事あるんです。」
呆れながらそう言う。…大体、私にドッキリしかけて取れ高なんかないだろ。
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作者名:雨森 | 作成日時:2024年2月18日 19時