プロローグ ページ1
「明日で出発かぁ」
私は清水A。
去年、大学を卒業し、この一年間コツコツとお金を貯め、やっと憧れの、一人暮らしができる。
一年前はやっと田舎から出ることができると、嬉しくて胸を弾ませていたのに、いざとなると、少し寂しい。
生まれ育った土地を離れるのだから、当たり前だと思う。
そう思っていると、お母さんが部屋に入ってきて、こういった。
「ちょっと、A。あの箱の中も整理したらどう?」
お母さんが言っている、『あの箱』というのは、私の中学3年から大学2年生くらいまでの、思い出の品が詰まっている、おもちゃ箱のようなものだ。
少し面倒くさかったが、一人暮らしに使えそうなものがあったら、持っていきたいと思ったので、整理することにした。
どんどん整理していく。
やはり、使えそうな物もあり、整理してよかったと思っていた。
そろそろ箱の底が見えてきた時、箱の底の縫い目のようなところに、飴の袋が、挟まっていた。
まだたくさんありそうだったから、引っ張って取ってみると、綺麗な飴の袋が4袋挟まっていた。
「あ‥‥。これ‥‥。」
1袋は、桃色のグラデーション、2袋目は、黄緑と、エメラルドグリーンの二層に分かれている。
濃い紫と黒の二層の袋に、オレンジと黄色のグラデーションの袋。
見覚えがあった。
この飴は友人の奈阿に貰ったもの。
そこまで思い出した途端、青春時代の思い出が蘇ってきたーー。
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作者名:ひまわりのひまみち | 作成日時:2023年1月26日 11時