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そしてついに潤が恐れていた事態に…
潤は雅紀の親衛隊と勝手に名乗る生徒たち数人に
グラウンドの片隅に呼び出された
数本ではあるが木々が茂り
人の目を掻い潜るにはうってつけの場所であった
“雅紀様にどうやって取り入ったのか？”
などと詰め寄られた
黙っていると“ヤレ”という合図と共に
みぞおちに鈍い痛みが走った
それでも黙っていると今度は
臀部を思い切り蹴り上げられた
自分は何事もなく
この高校生活を終えるはずだった
なのに今のこの状況はどういうことだろう？
とっととこの場から去るためには
奴らの気に入るであろうセリフを
聞かせてやればいいのだ
そう考えた潤は
雅紀とは友人ではない
自分は一緒には居たくないのに
迷惑しているのだと 関わりたくないのだと
ほとほと困り果てていると
そう伝えた
これで自分を開放してくれるだろう？
そう思いながら彼らをにらみつけたその時
ふと背後に気配を感じた
振り返ればそこには
目を大きく見開いて潤を見つめる
雅紀が立ちすくんでいた
潤に嫉妬した親衛隊の画策した事だった
潤に対する信頼を失墜させるべく
雅紀をこの場に呼び出していたのだ
事なかれと過ごしてきた日々が
これで終わってしまう
潤は一瞬後悔したが
偽らざる気持ちでもあり
ひとりには慣れたものではないか
とすぐに思い直した
“これは俺の本音だ、決してアンタには謝らない”
潤は雅紀にそう告げると
その場を去ろうと背を向けた
“君と友達になりたい”
明らかに自分の背中に投げかけられた言葉だと察し
潤は振り返った
そこには落ち込むどころか
キラキラと瞳を輝かせ
期待の眼差しで潤を見つめる雅紀がいた
何を言ってるんだこの人は
俺はあんたと友達になれないって
そう言ったはず
それなのに“キミトトモダチニナリタイ”？
俺をからかっているのだろうか？
焦ったのは自称雅紀の親衛隊と名乗る連中
あんなことを言ったヤツを友人にするのかとか
大した家柄でもないヤツだとか
ぼっとでの成金だとか
あの手この手で雅紀を説得しようとした
ところが雅紀はそんな連中を制して言い放った
潤は自分にとって大切な友人だと
誰がなんと言おうと
今後この件で潤に何か報復めいた事などする輩は
決して許さないとも
雅紀の気迫に押され親衛隊と名乗る生徒たちは
そそくさとその場を後にした
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43(プロフ) - 大変お待たせして申し訳ありませんでした。見捨てることなくページを開いてくださった皆様、ありがとうございました。亀更新が続きますが、完結目指してカーソルはノロノロと進んでいっております。最後までお付き合いいただければ嬉しいです。よろしくお願い致します。 (2021年5月12日 21時) (
レス) id: eb8e95ff3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：43 | 作成日時：2021年5月12日 21時
