君色の明日がきっと来る〔赤〕*

06. ページ8

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検査は想像以上に疲れた。




春にやった時は心電図撮ったり簡単なことしかやらなかったけど、今回はさすがに違った。




特にカテーテルなんて、痛いし気持ち悪いし最悪。








全部終わった頃にはヘトヘトで、桐山先生が車いす使おかーって用意してくれたんだけど、








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「......え、なんで、いんの？」








まさか、大毅が来てると思わないじゃん。




だって今日学校でしょ？って思ったら土曜日で午前までなの、完全に忘れてた。








「なんでって...... お前、先生に大丈夫やって言われたから昨日会わずに帰ったのに、学校行ったらおらんねんもん」

「あぁ...... ごめん、」

「いや、謝らんでええけど...... それより、大丈夫なん？車いすって、そんな悪いんか？」








昨日もだったけど、マジの顔して心配してくれるから思わず笑っちゃう。








「ちょ、なに笑っとんねん、」

「ごめんごめん、大丈夫だよ。ちょっと検査疲れちゃっただけだから」








そういうと、私の身体支えて看護師さんと一緒にベッドまで運んでくれた。




なんかこんな優しくされたら、好きでいていいのかなって思っちゃうじゃん。








「......大毅。昨日はありがとね」

「ぉん...... ってか、お前なんで傘持ってへんかってん。先生んとこ行くんちゃうかったん」

「あぁ...... 先生、いなかったんだよね」








本当は先生のとこなんて行ってないよ。大毅に先帰ってもらうための言い訳だし。




でもそんなの、バレて堪るか。








「とりあえず元気そうで安心したわ。ほんま...... 死んだんちゃうかと思った」

「ちょっと、勝手に死なせないでよ。笑」

「心配したんやろ！......ばかA、」

「うわっ、大毅にだけは言われたくない〜！......なに？泣いてんの？笑」

「あほか！泣いてへんわ！」








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久しぶりに大毅と笑った気がする。




一緒に入られて、それだけで楽しいなって思った。








大毅のことは好きだし、彼女になって、女の子として見てほしいって気持ちは変わらない。




けど、この時間だって十分幸せなんだもん。








だから変に心配かけたくないし、こうやって近くにいてくれればいいな、なんて。








なんか私、健気すぎない？自分でも笑っちゃう。




こんなだからいつまでも変われないのにね。








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