君色の明日がきっと来る〔赤〕*

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「うそ...... 大毅、寝込んでんの？」

「そう。あの大毅がやで？」

「有り得ない...... ほとんど風邪なんて引いたことないのに、」

「......じゃあ、嘘やと思ってる？」

「それは......、」








嘘だと思ってるかって聞かれたら、多分信じられないのが本音。




本当は何かと理由を付けて、私に会いたくないんじゃないかと思ってる自分がいるから。








「なんで大毅がAちゃんのこと、そんなになるまで心配してるかまだ分からへん？」

「そりゃ...... 、幼馴染だから、でしょ？」

「んー、やっぱりそう思ってるんや、」








神山くんの困った顔。




さっきから私に放たれる言葉。








分かるよ、神山くんがなにを言いたいのか。









「でも、大毅には、......」








私以外に、好きな子がいるんでしょ？








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「......大毅のやつ、そのあとめっちゃ後悔してた。Aを悩ませたんは俺やって、」

「どういう、こと......？」

「Aちゃんはさ、なんで大毅に好きな人がおるって思ったん？」








そう聞かれて思い出すのは、あの屋上での一言。








"「俺さぁ、好きな人出来てん！」"








大毅から言ったんだよ？




私が聞いたわけじゃない。








聞きたくもないのに、そんな報告されて。




だから今日までずっと、ずっとずっと悩んでたのに......








「最後にもう一回だけ言わせて。俺、Aちゃんのことほんまに好き。でも俺は、2人がちゃんと想いを伝え合ってくれる方がいい」








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"「俺が言いたいこと、分かってくれるよね？」"








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神山くんは、最後まで優しかった。




好きな相手に、好きな人がいる苦しさはきっと私と同じだったのに......








神山くんの気持ちに応えられなくて、ごめんね。








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だからこそ、神山くんのためにもちゃんと伝えなきゃいけない。








大毅に、私の気持ちを全部。








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