君色の明日がきっと来る〔赤〕*

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まだ重たい瞼をそっと開けて、ボーッとしてたら桐山先生が来た。








「Aちゃん、どない〜？」

「ん...... ふつう」

「普通か。笑 点滴終わる頃には楽なると思うから、ゆっくり寝とってな」








そう言いながら、ちょっと胸の音聞くでーって。








私、バカすぎるよね。




あのあとお兄ちゃんの前でめっちゃ泣いたと思ったら一気に熱出てきて即病院送り。




ダサいし、ほんとに恥ずかしい。








「はいっ、おっけい！」

「......先生、いつ帰れる？」

「あ〜...... その話やねんけど、」








あとでご両親にはお話するつもりやってんけど、しばらく入院してくれるかな？って。








なんだ、また入院なんだ。




じゃあしばらく学校行けないんだね。




大毅にも、会えないんだ......








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苦しくなるから会いたくない自分と、私がいない間にあの子と仲良くなってたらどうしようって不安な自分。




ワガママすぎにも程がある。








「......ねえ、......桐山先生は、私ぐらいのとき、好きな人いた？」

「うぇっ！なんや、急に！笑 ......せやなぁ、おったなあ〜！初恋の女の子！」

「へ〜そっか...... やっぱりいるよね」

「まっ、" お年頃 "やからな？笑」

「お年頃......」








そうだよね。中学生までと同じようにはいかないよね。








ずっと近くにいたから、当たり前だと思ってたの。




何も言わなくても、そばにいてくれるって思ってた。








だから、大毅が私以外の誰かのものになるなんて想像したこともなかった。




私以外の誰かと話してるだけで、こんなに苦しくなるとも思ってなかった。








「Aちゃんは？好きな人おるん？」








桐山先生のその質問に心臓がドクンッて跳ねる。




好きな人？




いるよ。大好きな人が。








「けど...... 叶わないから、諦めることにした」








そう言った時の桐山先生の複雑そうな顔。




私、先生相手に何言ってんだろうね。笑っちゃう。








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