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……




カチ、カチ、






紫耀がお風呂に入る間、持ってきたパソコンで卒論を書く。




大きめな足音で、戻ってきたのが分かる。



尚も画面を見つめる。






「……集中してて、可愛いな」




紫耀の片手が顔に触れた。



「っ…」



固まった私を、タオルを頭に乗せたまま見下ろす。




「…もう、ほんとに集中してるんだから」




顔に触れた手を払うと、



そのまま頰をつままれ、




「そーやって怒らんの」




あやすみたいにくしゃっと笑うから。









「……子供扱い、やめてよ。






……紫耀と対等でいれる彼女に、なりたいのに」




俯きそっと呟いた。









すると。









「……なんやねん、

俺の気持ちも知らんくせに」






紫耀はゆっくりと頰をつまんだ手を、私の頭にそっと乗せた。




それは、さっきと違ってあやすような動作ではない。





「……どんどん、綺麗になってく」




「…」




形を確かめるように髪を撫でられ、





「見た目もやけど、

考え方も、内心俺より全然大人やし、




…いつも不安やなって思うんは…」




前髪をくしゃ、と掴まれ、





「どっか捕まえとかないと、スッといなくなってしまいそうなとこ」




見下された目を、見つめ上げると





「…その目は俺だけに見せて?」





真剣な眼差しのまま、紫耀に優しく包まれた。




…このまま、紫耀は私を甘えさせてくれる。

きっとそれは間違いないのだと、ますます大きくなった紫耀の器に浸かっていく心地がした。






「……ねぇ、紫耀の匂い、好き」



「…なんもつけてへんで」




「…うん。

でもなんか、安心する」



「……、」




そっと触れるようにおでこにキスされた。

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なずな(プロフ) - とても面白い作品だと思います。更新待ってます! (2017年10月19日 17時) (レス) id: 05a55ce506 (このIDを非表示/違反報告)
まき - 面白くて文章力もあって一気に読んでしまいました。それから毎日読んでます。何回読んでも素敵な世界観で。更新を楽しみにしてます!お願いします! (2017年10月11日 23時) (レス) id: 2353cb313a (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - とても面白くて、続きがとても気になります。これからもがんばってください! (2017年8月20日 20時) (レス) id: a3bf426d55 (このIDを非表示/違反報告)
きょ(プロフ) - 更新ありがとうございます。とても面白くて楽しみにしています。がんばってください。 (2017年7月27日 23時) (レス) id: cfc1303549 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:踊れる人大好き芸人 | 作成日時:2017年6月2日 12時

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