【実況者】特別病棟の患者さん【男主】

五人目 ページ8

『ですから、あれは事故だったんですよ･･･』

「も〜、アブさんびっくりしちゃったよ〜」


取り合えず状況を説明してからFBさんには部屋に戻ってもらいました。

アブさんが来てからあの噛み噛みがさらに酷くなりましたからね･･･


「あ、そうだ!ねえねえAちゃん、次の患者さんね“怒り”の感情が大きくなってるよ〜」


アブさん痛かったんだから〜と見え見えの嘘を言うアブさん。

さっき思い切り叫べるぐらい元気だったでしょう。


『そうですか･･･では、その患者さんを呼んで来てくれませんかね？』

「それなら大丈夫だよ〜。多分こっちに来てると思((バンッ いだぁっ」


大きい音を立ててドアを開け、いえ、蹴破って入って来たのは


『あろまほっとさん･･･ですか』

「あ゛?うるせえよ」


小柄な体格を感じさせないほどのオーラを漂わせているあろまさん。

随分とピリピリしているようですね。


「まあまあ、座って座って〜」


アブさんが無理やり座らせる。

ゲシッ


「うるせえよ」


･･･もちろん蹴られた。

が、しぶしぶといった様子で座る。

根は良い人なのかな？


『どうも、東谷と申します。あまり周りの皆さんに暴力を振らないでくださいね』

「･･･ああ」


そう言って出て行くあろまさん。


「そうそう、アブさんにも優しくしてね!」

ゲシッ

ご丁寧にアブさんを蹴り付けて。

･･･なんでそう挑発するんですか･･･



“怒り”_あろまほっと

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