ゼロ ページ2
A「ｯｯ圭ちゃ、！圭ちゃんｯｯｯｯ！！！！！！｣
地面に広がっていく赤い液体
混乱し慌てている周りの声
場地「…ハハ…悪ｨ…A……オマエは…東卍をやめ、
ｯｯｺﾞﾎｯｶﾞﾊｯ｣
けれど……もうそんな声は私には届いていない
倒れている彼の頭を膝に置き私は彼に訴える
場地｢け、圭ちゃんっ！！これ以上喋らないでｯｯ…｣
千冬「そ、そうっスよ！！…こ、これ以上喋ったら…ｯｯ｣
つい最近まで彼とペヤングを一緒に食べて…とても彼に親しく してくれた千冬くん
気づけば私の頬から冷たい水が流れていることに気が ついた
A「圭ちゃんｯｯ……｣
場地｢オマエは…Aは東卍を辞めろ……｣
もう何度目かも分からない彼のこの言葉
A｢……それで……？｣
場地｢Aは真っ当なｯｯｺﾞﾎｯ人生ｯを送れ…そして…誰か好きなヤツが…出来て…ソイツと結婚してｯ……それから…子供産んで……幸せな家庭を……作るんだ…｣
｢それから、千冬ｩ……｣
彼は横に振り向き千冬くんの顔を見る
「ペヤング食いてぇな｣
私や千冬くん、皆によく言う彼の口癖
千冬「…買ってきますよ｣
場地「半分コ な？｣
彼の一言に今まで彼と過ごしてきた思い出が頭の中を過る。いつもなら変わらない、普段の日常がとてつもなく愛おしい。
場地｢Aｯｯｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ…東卍を…マイキーを頼む。 …アイツが間違ったとこに行きそうになったら……悪ｨが止めてやってくれ…｣
私の頬に手を当て、彼が言う
A｢…うん………｣
場地｢オマエは…″東卍創立メンバー″は……オレの″宝″だ｣
A｢…うん…ｯ…｣
場地｢ありがとう。A愛してる｣
彼の手が私の頬から崩れ落ちる
A｢ｯｯ…うんｯｯ！！｣
ずっと思っていたことが、言いたかったことが溢れ出す
A｢私ｯｯだって！！圭ちゃんのこ、こと！！あい、あ、いして、…！！｣
彼が静かに目を閉じる
笑って。でも少し悲しそうに。
A「…バカ…そんなの…知ってた………ｯｯ会わなくちゃｯｯｯ…ぁあ、ああ、戻らなきゃ…戻らなきゃｯｯｯｯ！！｣
そう…隠していた銃を取り出して
千冬「Aさんｯｯ！？！？だ！だめっスよ！｣
周りの混乱の声も気にせず
ぁ、ああ…きっと…きっと次は終わるから..
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作者名：風丸一郎太 | 作成日時：2022年8月14日 13時
