第127Q ページ10
黒「そんなことないですよ」
テツヤが頭に乗ったタオルを取りつつ答えた。
あれでかよ、と言いたげな大我に私は笑ってしまう。
黒「人としてはむしろ好きです」
確かに、我が道を行くスタイルは好きかも。
黒「ただ、選手としては、お互い気が合いませんでした。」
そうだね･･･。
私は少し悲しそうにも見えるテツヤの横顔を見つめてから、大我を振り仰ぐ。
『紫原は、バスケが好きじゃないんだ
始めたきっかけも、人より大きかったからで、かつ、天才的なセンスで小学校の時から絶対的センターだった。
やる気はなくても、できてしまう･･･
そうしてバスケを続けて、バスケの興味が無いままに、全国をも圧倒する選手になったの。』
紫原はバスケにドキドキワクワクした経験がない。けど、勝つことは好きだからやってるって言ってたな。
黒「だから、才能があれば好きである必要は無いと思ってるし、逆に好きでも才能のないやつは見ててイライラする。
以前そう言ってました。
･･･確かに、バスケを好きなだけでは勝てないかもしれないです。」
立ち上がったテツヤは、凛とした光を瞳に宿した。
黒「けどやっぱり、好きだから頑張れるし、勝った時、心の底から嬉しいんだと思います。
だから僕はバスケが好きだし、みんなバスケが好きな誠凛が好きです。」
うんうん、そうだよね！！
みんながテツヤの言葉に和んでいると、
携帯の通知に気づき、画面を見ていた大我が、はぁ？と声を上げた
･･･ん？どうした？
火「いや･･･、監督が今から学校に来いって･･･」
監督？学校？なんで･･･？
疑問を抱えたまま学校へ向かうと、
光「あれ？なんか先輩たちがいる？」
そこには先輩方もいて･･･しかもその中心に見たことある人が！！！
「テツ君！！！」
その声の主は、勢いよくテツヤの胸にダイブッ！！
黒「桃井さん？」
相変わらず冷静なテツヤだけど周りからの目線が殺意を帯びている･･･。
私にとってはもう既視感しか無かった。
『はいはい、とりあえず離れようねぇ〜』
さつきは相変わらずテツヤにグイグイ来る。
そんな彼女とは反対に、私は全く何もできてない
なんか、恥ずかしいというか、違う気がして？
ただ、勇気が出ないだけかな･･･。
それとも、さつきほどの気持ちがないのだろうか･･･
ああ、恋愛って難しい！！！
叫びたい気持ちをグッ、と抑えたのは言うまでもない。
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涸萌佳雨(プロフ) - りおさん» わぁ！！ありがとうございす！！コメント嬉しすぎました･･･(;_;) 亀更新ですが気長に待ってくださると嬉しいです♡ (2023年1月31日 13時) (
レス) id: 2f583b5d8c (このIDを非表示/違反報告)
りお - この小説大好きです！更新楽しみです！ (2023年1月31日 7時) (レス) @page44 id: b489825e8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涸萌佳雨 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/amemoyiu722/
作成日時：2022年11月22日 12時
