第150Q ページ33
沈黙がふたりの間を駆け抜けた。
咲「･･･そんな昔のこと、今更謝れって言われても困るんだけど。それに、私だけがあんたのこといじめてたわけじゃないし」
いじめてたことは認めるのね。
『ほかのみんなは、あなたが怖くて逆らえなかったって、中学時代に謝ってくれたよ。』
咲「じゃあ、それでパーってことで」
･･･この人、マジで最低！
『そんなんで済む訳ないでしょう！！？
あなたにどれだけ苦しめられて、大好きなバスケができなくなったのよ！！？？』
咲「そんなの知るかよ！！バスケが出来なくなったのは私のせいじゃなくて、あんたが意気地無しなだけだろうが！」
ああ言えばこう言う、、、！
『じゃあ、もういいよ。謝んなくてもいい。』
極論、私は謝って欲しい訳では無い。
どんな理由であれ、人を苦しめる行為は犯罪と同等だということをわかって欲しいのだ。
それは、謝ってくれた子達も同じ。
許したつもりは無い。ただ、悪い事をしたと反省したのは認めようと思った。
でも、咲薫は反省の様子もなく、逆に、私をまた攻撃してきそうな勢いである。
自分がどんなに愚かなことをしてきているのか、分からないのね！！？
もう私に恐怖はなかった。
目の前にいるのは、怖い鬼なんかじゃない。
愚かな人間だ。
当時は、自分がひとりぼっちだと思っていた。
けど、今は違う。
私には、真太郎もいるし、さつきや涼太、テツヤ、誠凛のみんな
青峰だって、こんな私を好きでいてくれてる。
それだけで、どこまでも強くなれる気がしたんだ。
何も怖くなんかない。
こっちこそ、今更、この人になんて思われようと、何されようと痛くも痒くもないのだ。
むしろ、
『咲薫、あなたこそ変わらないと、後悔するよ。』
最大限の笑顔を向けてそう言ってやった。
咲「何様のつもり？」
『んー、咲薫よりはできた人間のつもり？』
とぼけて言ってやると、ギリッと奥歯を噛んだ咲薫が私を睨んだ。
咲「この･･･ｯ！」
え･･･！と思った瞬間、私の視界は暗くなった。
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涸萌佳雨(プロフ) - りおさん» わぁ！！ありがとうございす！！コメント嬉しすぎました･･･(;_;) 亀更新ですが気長に待ってくださると嬉しいです♡ (2023年1月31日 13時) (
レス) id: 2f583b5d8c (このIDを非表示/違反報告)
りお - この小説大好きです！更新楽しみです！ (2023年1月31日 7時) (レス) @page44 id: b489825e8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涸萌佳雨 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/amemoyiu722/
作成日時：2022年11月22日 12時
