第147Q ページ30
咲「それで？そっちの話は何？」
ぶっきらぼうな言葉が飛んでくる。
私は、大きく深呼吸して、それから、しっかりと彼女の目を見据えた。
『謝って。』
咲「は？」
『私に謝って』
何言ってるんだこいつ、という目を向けられる。
この人は自分のした事が悪いと思ってないのか、思ってたらとっくに謝罪のひとつでもしただろうからきっとそうに違いない。
『昔、私にしたこと、忘れたわけじゃないよね。』
彼女が、私にしたこと･･･。
少し、昔話をしよう。
▽▲▽▲▽▲
私は小学3年生でバスケ部に入部した。
それから1年程経った頃から、雑誌の特集に乗ったり、天才選手だと言われたりした。
バスケは好きだし、そう言われるのも嬉しかった。
私の学校には、他にも天才だと囁かれていた選手がいた。
それが、真太郎と咲薫。
私と咲薫は、ダブルクイーンなんて呼ばれて、当時都内の大会で恐れられていたらしい。詳しくは分からないけれど。
天才集う！なんて題名で、3人の特集も1回だけ組まれたことがあったのを今でも覚えていた。
咲薫とは仲が良かった。
真太郎とは、話すようになったのが小学6年の頃からで、彼に3Pのコツを教えた後からだった。
その日から一緒に練習したりなんかした。
正直、1番楽しかったし、真太郎も笑ってくれてたから、部活終わりのその時間がすごく好きだった。
緑「Aは、本当に凄いと思う。
中学に行っても一緒に全国を目指そう」
そんなことを言ってくれた真太郎に私は潔い返事をした。
今思えば、素直で可愛いな･･･。
あいつにもこういう時期があったんだね･･･しみじみ･･･。
でも、
私はバスケを辞め、中学に進学してもバスケをプレイすることはなかった。
私がいた時の帝光中女バスは、3年連続全国大会へ進むものの、毎年準々決勝敗退という結果に終わっていたらしい。
私が、バスケを辞めたその理由は、端的に言ってしまえば、部内いじめのせいである。
ある日突然、それは始まったのだ。
部員からの無視や練習試合中にパスが来ないのも日常茶飯事、酷い時は、バッシュを切り刻まれていたり、バッグの中にゴミが入っていたり
実際に暴言を言われたり蹴られたりしたこともあった。
主犯はすぐにわかった。
それが、神宮寺咲薫だったのだ。
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涸萌佳雨(プロフ) - りおさん» わぁ！！ありがとうございす！！コメント嬉しすぎました･･･(;_;) 亀更新ですが気長に待ってくださると嬉しいです♡ (2023年1月31日 13時) (
レス) id: 2f583b5d8c (このIDを非表示/違反報告)
りお - この小説大好きです！更新楽しみです！ (2023年1月31日 7時) (レス) @page44 id: b489825e8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涸萌佳雨 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/amemoyiu722/
作成日時：2022年11月22日 12時
