第138Q ページ21
前回と同じく雨が降る中、試合は木吉先輩と大坪さんのジャンプボールで始まった。
両者互角に渡り合い･･･
誠凛がボールを取ったもののすぐに奪われ、それをまたすぐ奪い、けれどまた奪われ･･･シュートフォームに入った緑間のボールを大我がコート外にはじき飛ばした。
最初から、引きを取らない･･･。
やきもきする気持ちを抑えながら、試合に食入る。
すると、すぐにまた緑間にボールが渡った。
当然、彼はシュート体勢にはいる。
火「ムダだ！！！」
大我がまたそれを止めた。
ん･･･？
緑間は新技を身につけることなく、基礎トレーニングだけしてきたんだろうとは思っていたけれど、あまりにも･･･
いや、まさか･･･。
緑「気づいているだろうが、俺のシュートは無限に撃ち続けられわけではない。
だが、それはお前のジャンプも同じことだ。
だったらやることは1つなのだよ。
お前が跳べなくなるまで撃てばいいだけの話だ。
たとえそれが、万でも、億でもな･･･！！」
嘘だ･･･、ありえない！！
あの緑間が、そんな無謀な策に出ると思えなかった。
シュートブロックをさせ続けることになにか意味があるのか･･･？
例えば、フェイク･･･
予想通り、緑間はシュートフェイクを入れ大我のブロックを交わした。
けど、そのボールに大我が少し触れたようで得点にはならなかった。
あとは･･･
また彼に回ってきたボール。
今度もフェイクを入れ大我を抜き去ったが、その先には木吉先輩が。
緑間は既にシュート体勢になっていて、誰もが止めた、と思った瞬間。
ﾊﾟｼｭｯ
そのボールは、高尾君の手に渡っていた･･･！
パス！？
そしてそのまま、得点を奪われる。
私は、驚愕で、危うく持っていたペンを落としかけた。
あの、緑間、が？
プライドが富士のように高く、1人で戦ってきた緑間が
1人で全部やるだけでは勝てないことに気づいて、チームプレイを選択した･･･？
自分のためだけじゃなく、仲間のために
彼が個人プレーを諦めたことにより、秀徳の可能性は大幅に増える。1人ではスキがあったけれど、チームとなればそれを補える。
『･･･っ』
分からない。
胸の奥がざわざわと騒ぎ出す
けど込み上げるその思いは上手く言葉にできなかったんだ。
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涸萌佳雨(プロフ) - りおさん» わぁ！！ありがとうございす！！コメント嬉しすぎました･･･(;_;) 亀更新ですが気長に待ってくださると嬉しいです♡ (2023年1月31日 13時) (
レス) id: 2f583b5d8c (このIDを非表示/違反報告)
りお - この小説大好きです！更新楽しみです！ (2023年1月31日 7時) (レス) @page44 id: b489825e8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涸萌佳雨 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/amemoyiu722/
作成日時：2022年11月22日 12時
