第136Q ページ19
予選、決勝リーグ
初戦、今まで2度も負けた相手泉真館に見事勝利した私たちは、WC出場への駒をひとつ進めていた。
隣のコートでは秀徳VS霧崎第一の試合がまだ行われていた。
次の試合は秀徳とだから見てみようって軽い気持ちで視線を向けると、大差をつけて秀徳が勝っていた。
さすが、秀徳。と思ったのもつかの間、霧崎第一の選手を見て、げっと思う。
私の情報では彼らは一軍ではなく二軍･･･つまり、ハナから秀徳戦は捨ててるということだ。
なんだこいつらあああっ！？
WCに出たくないなんて、決勝リーグまで来てありえないよね！？それは、言ってしまえば、残りの二試合、私たち誠凛と泉真館には勝つ自信があるってことよね！？
これってもしかして、宣戦布告！？？？？
試合は秀徳の勝利で終わった･･･。
緑間が、そそくさと帰って行こうとしているのを見て私は、同情する。
どうせ、人事を尽くしてないから気に食わんとか言ってるんでしょ。今回ばかりは、わかるよ･･･。
明日、秀徳と戦う。
この1戦は、勝てばWC出場確定、負ければ苦しい状況下に落とされる、という運命の1戦。向こうにとっては、夏のリベンジマッチでもあるから、相当気合いが入ってるはずだ。
特に、緑間は、ね。
出入口から控え室に向かおうとしている緑間が、ふとこちらを見たので、私と確実に目が合った。
何か言いたげな瞳に、私は先日決意したことを思い出し、言ってやった。
ちゃんと、前に進むよ。
▽▲▽▲▽▲
翌日
予想通り･･･ものすごい集中状態で緑間が入場した。
ビシビシと空気自体が揺れている気がする。
敗北を知った人間は、勝利に飢える獣になる
それを肌で実感した気がしたんだ。
それに、相手は秀徳。本来ならば、格上の存在である彼らが死に物狂いで挑んでくるのだ･･･。
これは、予想よりも、キツい試合になる･･･
「はっ、飢えてるだぁ？」
選手が集中しようとしている時、威勢のいい声がした。
日向先輩だった。
日「こっぴどく負けたことがあるのは向こうだけじゃねぇーだろ」
立ち上がりざまにそう言い、木吉先輩も賛同の声を上げる。
火「負けるなんざ、1度でたくさんだ。」
低い声。
大我の目が据わっている･･･。
火「ハラペコなのは」
黒「こっちも一緒です。」
選手の背中は、とても頼もしかった。
こっちも負けてないよっ！！！
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涸萌佳雨(プロフ) - りおさん» わぁ！！ありがとうございす！！コメント嬉しすぎました･･･(;_;) 亀更新ですが気長に待ってくださると嬉しいです♡ (2023年1月31日 13時) (
レス) id: 2f583b5d8c (このIDを非表示/違反報告)
りお - この小説大好きです！更新楽しみです！ (2023年1月31日 7時) (レス) @page44 id: b489825e8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涸萌佳雨 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/amemoyiu722/
作成日時：2022年11月22日 12時
