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音がなったスマホを
カバーの部分を上手に引っ張って
アメが私に持ってきてくれる


「電話なってた?ありがと」



持ってきてくれたことなんて
今まで一回もなかったから
何回も音がなってうるさかったのかなと
画面をつける



でも着信の知らせも
ラインが何通もきた通知もなくて


「、生放送」



そこにあったのは
YouTubeからの通知。

ワタナベマホトの文字と
数分前に生配信を始めたという文字


「ご心配おかけしました、
 もう終わりにします。」



そのタイトルに
吐き気がした



再生するのをためらった


でも、アメが鳴いてうるさい。



まるで
今すぐ見ろ、早く見ろと
そう叫んでいるようだった



「見る・・・見るよ、」



呼吸を整えてマホトの顔が写っているだけの
サムネイルをそっと触る



「え〜、ね、というわけで僕が言いたかったのは
以上なんですけど
もう何もないので、ご安心ください、はい。」



始まって何分か経ってしまっていたから
冒頭の話は聞けなかった


もう彼女とは別れることにしたので
もう心配しないでください
とか、そんなことを話したのだろうか


いつものように、ほんの少し言葉を選びながら
話したのだろうか。



「今後につきましては、


切り替えるように
顔を上げたマホトのことが
見ていられなくてホームボタンを押した


畳んでいた洗濯物もそのままに、
二階へとつながる階段を上った
ドアノブをつかんで開けたのは
マホトの部屋



何度も一緒に眠ったそのベッドに
寝転んで、薄いタオルケットを被る
すっかり薄くなってしまった彼の匂いを
一生懸命探しながら目を瞑った。

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設定タグ:マホト , ワタナベマホト , 仲間家   
作品ジャンル:恋愛
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ヒナ(プロフ) - 何度読んでも飽きない大好きなお話です。 (2021年7月19日 21時) (レス) id: b454a587c3 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ。 - 何回読んでも飽きない小説憧れます ("∀")// (2018年12月19日 1時) (レス) id: aaced1c0e9 (このIDを非表示/違反報告)
まほちゅり(プロフ) - 読み返してて、気づいたら涙がこぼれ落ちていました。すべての言葉に感動して、この小説以上に素晴らしいものは、私はないとおもいます。本当に素晴らしい作品をありがとうございました! (2018年7月1日 2時) (レス) id: b757ccbd96 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - たまに読み返したくなって読み返すけど毎回泣けます! (2018年4月12日 2時) (レス) id: 6bd98be78d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆうかさん» 遅くなってごめんなさい!一番だなんて、本当に嬉しいですありがとうございます。また私の書いたお話でその一番を抜かせるように頑張りたいと思います^^コメントありがとうございます!! (2018年4月7日 20時) (レス) id: 7a341cad47 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:グン。 | 作成日時:2017年8月13日 22時

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