・ ページ4
「モシ見捨テタラ、必ズ見ツケ出シテ僕ノ物二スルカラナ」
彼は恐らく独占欲が強い。好きな物ならどんな手段を使ってでも手に入れる。その証拠に、ゲーム内の彼のモーションは他のヒーローのものばかりだ。
ここはひとつ、さっきのやり返しでもしてみようか。そう思い、にっこりと笑って口を開いた。
「私、バグドールの物になってもいいよ」
「ガピッ…!?」
「なーんてね。君の物になったら、真っ先にコンパスの世界を破壊しに行くでしょ?」
顔が真っ赤になる代わりに目を白黒させていた彼は、決まりの悪そうな表情でこちらを見つめてきた。いい気味だ。
そんな彼の顔を見れたのもたったの数秒で、いつの間にかいつものニヒルな笑みを浮かべていた。これは嫌な予感がする。
「ツマリアノ世界ヲ壊サナケレバ、オマエハ僕ダケノ物二ナルノデスカ」
「え」
「ソウカソウカ…フフフ…」
ウィングが彼の背中に戻り、彼はパッと私から手を離した。
「ねぇ、あれはその、言葉の綾だから!」
必死に誤魔化そうとするが、彼は私の言葉を一向に聞く気配がない。
立ち去ろうとする彼の腕を掴むとくるりとこちらを向いて、息を奪うように深い口付けをされた。
「んっ…ゃ……ぁ…」
「ッ…ハ…」
やっと離れた彼の顔を見れば、ロボとは思えないほど欲に満ちた目をしていた。その瞳に吸い込まれそうになっていると、彼の顔がまた私の肩に埋められる。
「…僕カラ逃ゲラレルト思ウナヨ、A」
耳元でそう呟かれ、私は再び顔に熱が集まるのを感じる。
ああ、私はとっくに彼の物になっているのかもしれない。そんな私の思いも、彼のキスによってかき消された。
17人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あめ色(プロフ) - なこ。さん» コメントありがとうございます!最高と言ってもらえて嬉しい限りです〜!早速ギルド入ってくれる方が居るとは…!もう1人、2人程参加希望の方が出てきたら私の方で作らさせて頂きます!その際はまたお知らせしますね!これからもよろしくお願いします〜m(*_ _)m (2022年4月5日 0時) (レス) id: 728cbc79d4 (このIDを非表示/違反報告)
なこ。(プロフ) - 初コメ失礼します!今回(?)も最高でした~!ギルドについてなんですけどつくるのだったら是非入らせていただきたいです!更新待ってます!! (2022年4月4日 23時) (レス) id: b43a1c99fa (このIDを非表示/違反報告)
あめ色(プロフ) - くまさん» コメントありがとうございます!見つけてもらえて良かった!その上この作品を気に入ってもらえて、感謝感激雨あられです〜!!先程更新しましたので、良ければ見ていってください!(*^^*)(少し返信ミスしたので書き直してます、すみません!) (2022年4月4日 19時) (レス) id: 728cbc79d4 (このIDを非表示/違反報告)
くま(プロフ) - めっっっちゃ好きです…!!!!最近バグドくん推しになったんですがなかなか夢小説なくて探してたところこの作品を見つけました!!!とても素敵です!!更新いつでも待ってます〜!! (2022年3月22日 17時) (レス) id: 23550451c9 (このIDを非表示/違反報告)
あめ色(プロフ) - ふわふわありすさん» コメントありがとうございます!この小説を気に入ってもらえて嬉しいです…!バグドールくんの小説なかなか無いですよね…もっと増えて欲しい…。受験頑張ってきます!これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2022年3月3日 16時) (レス) id: 728cbc79d4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あめ色 | 作成日時:2022年2月12日 6時