鋏をいれたあと

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ねえ。






カ「としみつ、と、飲むって聞いてたんですけど」



て「Aちゃんかんぱーい」



虫「この飲み会のためだけに、岡崎から出てきたから今日はカンタのおごりね！！」



カ「なんでてつやとざわくんもいるの！！？」



『としみつくーん、カンタくんおこってるよー』



と「よかったね、ほんと、・・・なんか泣けるわ〜」




月曜の夜、恵比寿の居酒屋の仕切られた座敷に集まったみんな。
としみつくんが東京くるっていうから、じゃあご飯に、ってなってたけど、カンタくんが一緒だよっって言ったら、その日の夜に電話がかかってきた。


ヨリ戻ったの！？から始まって、じゃあほかのやつにも声かける、ってなって約束の日、いま、こう。



とりあえずカンタくんはもー、超嫌そうにぶーたれてお茶飲んでる。わたしはてつやくんと虫さんに挟まれて、おいしいお刺身をいただいています。カンタくん、ごちです！



て「次カンタと別れたら、おれと付き合おうよー」



てつやくんは、メニューを見ながらなんてことないように言うけど、ちょっと先からカンタくんが叫ぶ。



カ「やめて！」



と「今度別れるときは俺も見たいから、連絡して」



カ「おい！そんなこともうないから！」



虫「Aは？カンタと別れたらこの三人の誰と付き合う？」



サワーを飲んでいたので、びっくりしてちょっとむせる。どんな質問・・・？しかもカンタくんめっちゃ睨んできてるしー…困ったなあ。



『・・・うーん、じゃあ虫さんと結婚する。』



ちょっと酔いも回って、ふざけて言った。虫さんはやった〜！結婚しよう！って笑ってるし、わたしもわははーって笑ってたんだけど。



カ「・・・・帰る。」



『あ、嘘ですごめんなさい、ふざけました！』



カ「・・・・・・。」



ちょいちょい、って手招きのあと自分の隣を指さしたカンタくんに、あー、って察する。隣へ来い、と。


『ハーイ・・・』





そのあとは、ピリピリしたカンタくんの隣でちびちびお酒を飲んで、東海のみんなの話を聞いて笑って、すごく楽しかった。



カンタくんも、わたしへの変な質問を打ち返すのがみんなにツボって、たくさんボケてた。おもしろくて、また隣で笑えるてるのが、シンプルに嬉しい、って思えて。


なんかじーんときて、笑いながら、ちょっとだけ泣いた。





つづく

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