未来への花束２

７２のはなし ページ32

ト「あれ、カンタは？」



リビングの掃除を済ませて、キッチンを掃除しているとトミーさんが帰宅。カンタくんはまだ帰ってきていないと伝えると、トミーさんはふうん、って言ってダイニングに座った。



『なにか食べますか？』



ト「いや、いい。Aさー、カンタの昔の話聞きたいって言ってたじゃん？」



『え！』



スマホをいじりながら、トミーさんが悪い顔をしてわたしを見た。



『聞きたいです！』



キッチンの掃除を切り上げて手を洗い、タオルで拭きながら、わたしもダイニングテーブルにかける。



ト「なにが聞きたい？」




『えっと、・・・カンタくんってやっぱりモテました？』




テーブルに腕を組んで前のめりになって、トミーさんを見つめる。



ト「まあー、こういうことしてるから、普通の人よりは、」



『ぐ、具体的には・・・？』




ト「大学んときは、カンタ宛ての手紙預かったり、飲み会にカンタ来ると、どんどん女子が増えてくし、」


『ほうほう』



トミーさんは、わたしのリアクションに少し笑うと、あとは、って話続ける。




ト「かなり迫られてるとこも見たし。一晩だけでも、みたいな、」



『ほうほう！！』



まじかー！！！！！



ト「彼女は、いても続かなかったと思う、俺が知ってる範囲では、」



『どんな子ですか？？』


ト「結構まちまちで、おとなしそうな子もいたし、なんか派手な見た目の子もいたな」



『ほおおー』



わたしの知らない、昔のカンタくん、なんか不思議。どんな恋愛してきたのかな、幸せだったらいいんだけど。



ト「バカは嫌いみたいで、」




ふ、っとトミーさんの動きが止まる。ん？って思ってわたしも止まると、玄関からものすごい勢いで、誰かが走ってくる。



っバーン！！！！！！



カ「たっだいま！！！！！！！！！！！！！！！」




『わ、』




走った勢いで靴下で床を滑りながら、ダイニングまできて止まると、カンタくんがテーブルに両手をついた。



ト「・・・おつかれー」



カ「お！っつかれー」



ゼエゼエしながら、、カンタくんが言った。呼吸がすごく荒い。なにごと？



『ど、どうしたの？』



ト「早かったな」



カ「これなに！！！？？？」



カンタくんがバッって見せてきたスマホには、トミーさんとのトーク画面。


・・・？

トミーAに元カノの話するよ

トミー早く帰ってきたほうがよくない?

つづく

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