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あの、お母さん、…うん、うん、…あー、、それがさ、実は…会社が潰れちゃって、…うん、突然、うん、…それは平気、うん、…で、いままんずがいるんだけど、その、高校の時の先輩たちにお世話になろうかな、て思ってて、…ん？…あ、そうそう、知ってるの？…まあ、…住み込みでお手伝い、…たぶん出ない、…ちょっと待って
『まんずと話したいって。スピーカーにするね』
ま「もしもし」
母「まんずくん？」
ま「お久しぶりっすー」
母「ねえ、高校の時のAの彼氏のところに住むってこと？」
『ちょっと！！』
母「なに、スピーカーなの？やめて、まんずくんと話したいの、Aは聞かないでよね」
ま「…」
わたしが持っていたスマホをタップしてスピーカーをオフにして、まんずがスマホをさらっていく。
『あ、ねえ！やめてよ！』
ま「もしもし、…はい、はい、…そうっすね、…それは本人次第だと思います、…あーーーーーーーーーーー、…１００パーそうっすね」
それじゃ、そう言ってわたしにスマホを返したまんずはにやにやしていて、そのままソファに座りなおした。
わたしも隣に座ると、くつくつ笑うまんずに、なにを話したのか聞いてみる。
ま「おばさんやっぱ変。」
『なんて言ってた？』
ま「胸アツ！って騒いでた。家と就職決めたら言ってねーだって、あと」
『…胸アツ…？』
ま「汚い下着は捨てろってさ」
『…あの人マジでなんなの』
イラァっとして思わず強くスマホを握る。マジありえない！って思って。でもいまだに笑っているまんずにほだされて徐々にああわたしの母だなあ、と。変に可哀想、と同情されるよりも、こうやって応援してくれるの嬉しいことかも。
それでもやっぱり、ムカつくけど。
引っ越し当日。
荷物が少ないことと、わたしが出入りするところを見られるリスクを減らすため、大きな車を借りてわたしとＰさん先輩とまんずとキイチさん(大学の後輩さんらしい)で一気に荷物を運ぶことになった。
Ｐさん先輩は全く接点がなかったけど、高校の放送部でいい声だったことを覚えている。富永先輩と佐藤先輩といまもこうして一緒にいるということは、きっと面白い人に違いない。
そしてキイチさんはたぶんわたしと同い年で、動画でいつも拝見していた通り、水溜りボンドの縁の下の力もち。きっと苦労されていることだろう。とっても頑張り屋さん。
そしてまんずは、今日朝からずっとにやにやしててきもい。キモい人。
つづく
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りい(プロフ) - 個人的に気持ちに余裕がなくて趣味を疎かにしていて、久しぶりに占ツクに来て、まっさきに学パロを拝見しました。社長室さんの小説、やっぱり好きです。素敵な作品を、癒しをありがとうございます！ (2019年9月23日 4時) (
レス) id: 23552ed598 (このIDを非表示/違反報告)
社長室(プロフ) - ちひろさん» コメントありがとうございます！素敵な感想、本当に嬉しいです〜ノリノリで描いていったというよりは、すこし苦しみながらできあがっていったので、幸せを感じていただけたことを心から感謝します。ひみつのほうもぼちぼちやっていますのでまた読みにいらしてください〜 (2019年7月27日 22時) (レス) id: 37f3407064 (このIDを非表示/違反報告)
ちひろ(プロフ) - 完結おめでとうございます！今更ながら、ひみつからきて読ませていただきました。もどかしい青春が詰まっていて、社長室さんの描かれるカンタくんととみなが先輩がたまらなく大好きです。とてつもない幸せに包まれました。ありがとうございます。 (2019年7月26日 11時) (レス) id: 04f6d975f4 (このIDを非表示/違反報告)
社長室(プロフ) - じょん、さん» コメントありがとうございます！学パロで終わらせておけばよかったのに大風呂敷をひろげて２に続きまして、リアルタイムで呼んでくださった方にはご迷惑をおかけしました…！短編のほうは地道にやりますので、またお暇なときにでも覗いてやってください！ (2019年7月5日 0時) (レス) id: 37f3407064 (このIDを非表示/違反報告)
社長室(プロフ) - 名無し9253号さん» お付き合いくださりありがとうございました！ (2019年7月5日 0時) (レス) id: 37f3407064 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：社長室
| 作成日時：2019年6月5日 11時
