恐怖心 ページ33
東卍を抜けた後、家に帰っても良かったんだが、場地がどこか行くみたいなので俺も着いていく。
場地「…なんで、Aまで東卍抜けたんだ？」
「1人で苦しめる訳にはいかないでしょ？」
場地「だとしても、なんで昨日俺に言ってくれなかったんだよ」
「言ったら止めるじゃんお前」
場地「まぁ、」
「ぶっつけ本番でいったら止めようがないだろ！」
へへ、と得意げに笑うと場地はでっかいため息をついた。
昨日睡眠時間を削って考えた作戦がうまくいきルンルンな俺はそんなため息聞こえないフリ。
「で、どこ向かってんの？」
場地「…ここ」
薄暗い路地裏。
ここに何の用があるのだろう、と考えている間にも場地は足を進めるので俺も着いていく。
少し歩いた先、ちらりと人影が見えた。
もしかして芭流覇羅の幹部か何かか？
え、それちょっと怖えんだが……
そう思い、目を伏せて歩く。
ソイツの前に来たのか場地は足を止める。
場地「久しぶりだな 一虎…」
「は……っ？」
"一虎"その響きで俺は顔を上げた。
「かず…とら…」
羽宮「久しぶり、場地」
この、声…少し低くなっているような気もするがコイツは羽宮だ。
羽宮「……なんで、Aもいるの？
場地だけが芭流覇羅に入るって聞いてたんだけど」
場地「…俺も今日知ったんだ。」
羽宮「ふーん。
Aは本当にいいんだね？
東卍を裏切って芭流覇羅に入るって事で
マイキーを殺す為に。」
ニッコリと笑う羽宮。
けど、その笑顔は真っ黒に見えて
得体の知らない恐怖心が俺を襲う。
…あぁ、まだ怖いんだ。羽宮の事。
けど、今そんな事思っても、今更逃げるなんてできる訳ない。
「…いいよ。
だって、アイツが死んだのも元はと言えば佐野のせいじゃん」
違う、ごめん。佐野。
俺のせいなのに、ごめんなさい。
羽宮「いーね。半間くんにも話さないとなあ。
じゃあ、これからよろしくね？場地、A」
場地「おう」
「…よろしく」
今は、その恐怖心にも蓋をして、芭流覇羅として動かなくちゃね。
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Yuri＠ssss - 更新待ってます‼めちゃめちゃ面白いです‼ (2022年7月26日 10時) (
レス) @page39 id: 875565d54e (このIDを非表示/違反報告)
ゆめし(プロフ) - 大変最高でございました美味しかったです（殴） (2021年10月26日 0時) (レス) @page5 id: ed6bb776cb (このIDを非表示/違反報告)
🍐←これは梨 - 作品､好きです！続き求む… (2021年10月22日 20時) (レス) @page4 id: 97540ed4e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薔薇ネコ | 作成日時：2021年10月20日 14時
