雨音が響いていますね

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もう1人は葵沙


葵沙は葵沙なりの正義感で
何時も庇ってくれた


大嫌いだよ大嫌いだけど


やっぱり
母のお腹の中から一緒だからか

葵沙といる時が
他の誰といるよりも安心する




そんな気持ちもあるから
やっぱり大好きだ




学校には優も葵沙もいる


私はそれで充分




青春らしい青春を
私は特に望まない






でも何時も頭の片隅にあるのは
葵沙への憧れが生んだ嫉妬





何でこんなに可愛くないんだろう


同じDNAを受け継いだとは
到底思えない


美形な藍沙と葵沙


可愛いとお世辞でも言えない私






なるほどね

私は失敗作なんだ




昔の本で読んだことがある
えくぼの話



日本では昔えくぼは
「特別可愛い赤ちゃんに
神様が頬をツンツンしたあと」

って言われてたんだって




2人になくて私にあるもの
そんなのえくぼくらいしかないけど


顔がこれだからえくぼなんかあっても
意味は0


宝の持ち腐れって奴かな

豚に真珠の方があってるかもな



中学生には整形も

化粧も許されない


少なくとも高校卒業まで
この顔で生活しなければならない







楽しいって感情はずっと昔に
落としてしまったのだろう



でもきっと私には
この生活が似合っているのだろう



それでいい

それに心地よささえも芽生えた









あの日までは

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