飴色の青春 2 キャンジャニ (ページ44)

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「あ、これかわええ…」

チェックのワンピース。そっと体に当てて鏡を見ると、サイズもあってる気がする。いや、けど、似合ってるんやろか。ちょっと大人っぽすぎるかな？誰かに聞いてみよっかな。辺りを見渡すと、隣の靴の売り場で椅子に腰掛けている倉子を見つける。

「倉子っ！これ、どうおもう？」

ちょっと小走りでその前に立ち、聞いてみると

倉「ええやん。かっこいい。錦子ちゃんに似合ってる思うで。」

と言ってくれる。
ふと思いついたように、後ろを指さす倉子。

倉「あのブーツとか、あうんちゃう？」

「これぇ？ほんまや、ええかも！！」

倉「試着してきたら？」

ウキウキして試着室へ。思った通り、サイズはピッタリ。ブーツもあってるような気がする。
カーテンを開けて、倉子の方を見る。

倉「ええやん、かわいい。モデルさんみたい。」

「ほんまぁ？」

嬉しくて駆け寄ろうと試着室の段差を降りて気づく。錦子のブーツのヒール、約5センチ。倉子の視線、未だ斜め上。

「むぅ…」

倉「錦子ちゃん？」

「倉子、せぇたかくって羨ましい…。そのワイドパンツかて、足長いから似合うてるし、モデルさんみたいなん倉子のほうやん！」

むくれてると、村子ちゃんが近づいてきて頭をなでなでしてくれる。

村「錦子ほんまに似合っとるで！倉子よりせぇたかくなりたいんやったら、うちが肩車したるさかい！したらめっちゃ高いで！」

「村子ちゃん、ありがとう！優しいなぁ…。」

倉「いやそれでええんかい。」