雨に恋した風と風に愛された雨。 (ページ3)

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鬼は哀れな存在。

人を喰らう恐怖の存在だが、彼らも元は人。

鬼の大将である鬼舞辻無惨によって醜い化け物へと変えられた可哀想な者達。

しかし私以外にそんな考えの者は鬼殺隊の中にはいない。
悲しいものだな。

そんなことを考えながら私はとある人物の元へ団子を片手に向かっていた。
今日は晴天、おまけに5ヶ月ぶりに任務がない。

『おっ、見えてきた、、って、んん？』

小さな家が見えてきたかと思えば、目的の人物の前に誰かがいた。
赤がかかった髪に狐のお面を着けた男の子だ。

『こんにちはっ！』

鱗「Aか、久しいな」

『お元気そうで何よりです。で、その子は？』

炭「俺は竈門炭治郎って言います！えと、貴方は、、」

『小村雨A。君、今から最終選別受けるの？』

炭「はい！」

私が問い掛けると炭治郎は笑顔で返事をした。
なんて爽やかなんだ、、
きっと将来いい男になるぞ、私が保証する。

『そっか、厳しくなる時もあると思うけど頑張ってね！自分を見失わないように、自分を信じて。』

炭「ありがとうございます！それでは！」

炭治郎は鱗滝さんと私に大きく手をふりそして最終選別へと向かって行った。
さて、と、、

『ところでなんで家の中から鬼の気配がするんですか？』

鱗「…やはり気付いておったか」

『はい、だけど事情があるんですよね』

鱗「ああ、実はだな、、」

家の中へ入り私が持って来た団子を食べながら鱗滝さんから事情を聞いた。
そしてえっと、、禰豆子ちゃん？を見せてもらった。
(禰豆子ちゃん超絶かわいいかった、寝てたけど)

『事情は分かりました、黙っておきます。』

鱗「ああ、ところで今日は何用で来たんだ？」

『暇つぶしです(*^^*)』

鱗「暇つぶしか( ´･ω･`)」

それから世間話や炭治郎の話、そして最近の鬼について話して鱗滝さんと別れた。
もう夜なんだなぁ。

帰路に着く途中、鎹鴉が寄ってきて

鴉「カァー！カァー！ココヨリ北ノ町デ鬼ガ出現！雨柱Aヨ、スグ二向カエー！カァー！！」

と、鳴いた。

『えー、今日は休暇のはずでしょ～、、』

鴉「ウルサイ！早ク向カエ～！」

『あぁ～わかった！わかったから！！』

そうして鎹鴉と口論しながら私は北の町へと向かった。
どうしてウチの鎹鴉はこうも凶暴なんだか。