恋する乙女の策略【相良猛】 (ページ2)

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日常2 ページ2

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「…なんなんだ、あの女」

相良は小さくなるAの背中を見つめてボソリと呟いた。

「相良さん、何か仰いましたか？」

「あ？あぁ…なんでもねェ、行くぞ」

取り巻きの1人にそう言われハッとして目線を逸らした。

ここ1ヶ月、

毎朝俺に抱きついては「おはよう」とだけ言って去っていく変な女。

軟高の桃瀬A。

三橋・伊藤と仲が良いらしいと開久の誰かが言っていた。

最初はあいつらの差し金かとも思ったが何かしてくる様子もねェ。

「相良さんってモテるよなあ」

「あの子めちゃくちゃマブイし羨ましいわ本当に」

俺の後ろを歩く開久の連中がコソコソ話しているのが耳に入った。

これもまあ今となっちゃいつもの事だ。

「いいよなぁ、間違えて俺に抱きついてくれねえかなあ」

「他当たれよ、Aさんには間違っても手ぇだすな？」

「なんでだよ、別に相良さんと付き合ってる訳じゃないんだろ？」

「いやいやお前馬鹿か。毎朝何みてんだよ。相良さんは… 「おぃ。聞こえてるぞ」

相良が横目で睨むと2人はキュッと口を閉じた。

コソコソ話しのはずが声のボリュームはかなり上がっていたらしい。

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