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●配信者ちゃんとジャックオーランタン ページ29






放送事故もどきから5分後。
着々とカボチャの中身をくり抜きお皿に置いていくましろさん。ちなみにお皿も私が用意した。もはやパシリである。


「…んー、ここ固い…でもこれ以上くり抜くと突き抜けちゃうかな…?じゃあくり抜きはここで終わりにします!次は削ってけばいいんだよね?」


順調だ。何事も無さすぎて不安になりそうだ。…放送事故もどきはありましたけど。
心が落ち着いてきたので、コメント欄を見てみる。5分前のコメント…あった、そこまで気にはされてないっぽい…?アンチも無いし。
とりあえず安心した。


「…あっ、痛っ…指切った、やっちゃった!」


そんな声が聞こえた。こんな時のために、包帯だの絆創膏だのが置いてあるボックスが私の横には置いてあった。これもましろさんの用意してくれたものだ。用意周到すぎる。


「楓〜、バンソウコウちょうだい!指切っちゃった!」


アハハ〜と反省せずに画面外へ出て、私に絆創膏を求めてくる。一枚、包装を破いてましろさんの指に巻き付ける。うわ、結構ざっくり行ってたりする?血は出てないけど…。
ましろさんはあんがと、とへらりお礼を言うと、また画面内に戻っていった。時々思うけど、あの人自由すぎやしないか。
それもファンが増える一因なのかも。

ましろさんはただいま!と明るく言うと、また彫刻刀を手に取りランタンを作っていた。




作り始めてから十五分くらい経っただろうか。
ましろさんは伏し目がちだった目をカメラの方に向けた。


「できたっ!あたしの超大作!」


きらーんとポップな効果音が付きそうなスピードで、ましろさんは立ち上がり、右手に作ったジャックオーランタンを掲げた。カメラの目の前まで近寄り、見て見て、と子供のように瞳を輝かせてランタンを差し出した。

ほほえましい。いつまでも子供心を忘れないとはこのことか。


「よし、じゃあこれはロウソク入れてここに飾っておこうっと!じゃあ次は!」


ロウソク(電動)を中に入れて、画面に映る範囲ギリギリにランタンを置くと、ましろさんはぐっとこぶしを握り締めた。





●配信者ちゃんとハッピーハロウィン→←●配信者ちゃんと放送事故もどき



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優夜@skpr/Bsc(プロフ) - 零麗さん» 名前は大丈夫ですよ!書いてくださり有難うございます! (2021年10月9日 1時) (レス) @page21 id: 78f7faa116 (このIDを非表示/違反報告)
零麗(プロフ) - 優夜@skpr/Bscさん» わわ、素敵なシュチュエーションありがとうございます…!書かせていただきます!また、大好きとお言葉を頂けて嬉しい限りです!これからも頑張っていくので、よろしくお願いします…!! (2021年10月8日 7時) (レス) id: 85454a74f4 (このIDを非表示/違反報告)
優夜@skpr/Bsc(プロフ) - 配信者ちゃんが風邪引くシチュとか、親友と配信者ちゃんがばったり会うシチュはどうですか…?楓が「あれ、配信者ちゃん来てない。珍し」って心配するとか…。あ、すみません、この作品大好きです、頑張ってください! (2021年10月7日 22時) (レス) @page19 id: 78f7faa116 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:零麗 | 作成日時:2021年9月18日 17時

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