青いうさぎ (ページ11)

今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:10,789 hit

素敵ページ11

「めっちゃ楽しかったなー！」

私でもなく和泉くんでもなく四葉くんがカワウソたちにエサをあげるのを1番楽しんでいた。

カワウソの鳴き声、手でエサを欲しがる仕草は凄くかわいかったなあと私は思い出に浸っていた。

他にも色々な生き物をみて長かったような短かったような遠足は終わりを迎えようとしていた。

行きと同様私は和泉くんとバスで隣の席だった。

行きのバスの出来事とは違って私の緊張はすっかり解けていた。

「和泉くん今日はたくさんありがとう、、！」

「別に私は何もしてませんよ。」

窓を眺めながら一見冷たいように感じる返事がきた。
でも私は今日"和泉一織"という男の子がどういう人物かわかった。

真面目、何でもそつなくこなすパーフェクトな人間というのはもちろんわかっていた。

それに加えてとっても優しい人だ。

冷たい言葉もきっと気を遣わせないように発したんだろう。

今日の遠足もう終わるんだ、、、和泉くんや四葉くんにこれから気軽に話しかけてもいいのかな？寂しいな、、、、。

「、、、、、さん。」

あれ、暖かい、、

「一ノ瀬さん。」

パチッと目を開けば私は帰りのバスで寝ていたことに気がついた。

いつの間に、、、せっかく和泉くんとお話したかったのに、、、。

「ほら早く起きて。でないと私もバスから降りられないじゃないですか。」

それと同時に私は和泉くんの肩をかりて寝ていたことにも気づいた。